研究概要 |
本年度の成果 1、地形分類図の作成 五輪原高原については4万1,2万1のモノクロ写真および1万1のカラ-写真判読により平滑斜面,新旧の岩塊流,麓屑面,扇状地の各堆積地形を分類図として呈示した。これらはいずれも周氷河性の地形ならびに堆積物として研究代表者らが,かねて指摘してきたものである。 2,細池湿原についての精密地形図の作製,共同研究対象地としての細池湿原については,光波測距儀をもちいて,地形測量を行ない,等高線間隔20cmの細密な地形図を作成し、これらを以下の諸作業の基図とした。 3、細池湿原について電気探査により湿原堆積物の問部の層構造を明確にした。 4、各種サンプラ-によって,物理分析・花粉分析・火山灰分析用の試料を採取した。 5、(1)火山灰分析結果 湿原堆積物中には5枚以上の火山灰層があり,それらはAT,Msp,U_2,Ah等である。 (2) ^<14>C年代測定結果,採取資料3点について年代測定を行ったが、そのうちU_2の降下年代が16,000〜15,000y.B.pがほぼ確定された。 (3)物理分析結果 粒度組成の変化の検討を行ない、また残留磁化の測定を行ない、更に分析を続行中である。 (4)花粉分析結果からは、最終氷期と後氷期の2つの森林の時代に区分できることがわかった。 6、細池湿原の微地形および泥炭層からみた自然環境の変化を考慮した。
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