研究課題/領域番号 |
01470012
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
関 一彦 広島大学, 理学部物性学科, 助教授 (80124220)
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研究分担者 |
太田 俊明 広島大学, 理学部物性学科, 教授 (80011675)
横山 利彦 広島大学, 理学部物性学科, 助手 (20200917)
谷口 雅樹 広島大学, 理学部物性学科, 助教授 (10126120)
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キーワード | 逆光電子分光 / 有機固体 / 電子構造 / 空準位 / 伝導帯 |
研究概要 |
本年度は逆光電子分光器の設計・製作・組立を行い、また東大物性研において、逆光電子分光測定を行ったり装置整備に参加することにより本手法の経験・習熟に努めた。以下これらについて具体的に報告する。 5月より装置の詳細設計を行い、有機、無機双方の物質について効率よく測定の行える装置を設計した。7月にはこれを終了、解析槽を含めた真空槽・ポンプ類を発注した。試料槽、試料移送系等については本科研費では手当できなかったが、幸い校費など他の財源より支出できたので平行して作製した。これらは予定通り納入され、組立をほぼ完了している。荒びき用タ-ボポンプ(予算外)の不調が起こり、真空テストを行うには至っていないが、平成2年度初頭には行える予定である。 内部部品類についても設計終了と共に発注し、順調に納入された。試料槽についてはテストに用いる金蒸着関連の電流導入端子、電源、蒸着源を揃えた。また、解析槽の磁気遮蔽用ミュ-メタルも機械加工をおわり、次に消磁を行う段階である。電子銃についても消磁を行い、組み立てる予定である。集光系については組立を完了、光検出系も光電子増倍管初段の修飾を残して組立を完了した。エレクトロニクス関係については東大物性研よりソフトウェアの情報を収集し、平成2年度に機器を購入後、直ちに測定体制を取れるように準備を進めている。以上の様に、ハ-ドウェアを中心に、測定系の整備はほぼ順調に進んでいる。今後、さらに整備を進め、できるだけ早期に測定段階に入りたい。 一方、手法に習熟し、また上述のように資料収集を行うため、すでに逆光電子分光器の設置されている東京大学物性研究所、大阪大学基礎工学部においてGeS,Te,SnTeの測定を行い、良質のデ-タを得ることができた。また、これらの装置の改良、整備に参加し、経験を積むことができた。さらに、測定プログラムについても情報を得ることができた。
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