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1990 年度 実績報告書

光イオン化した有機分子クラスタ-内で起こるイオン・分子反応のレ-ザ-分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01470014
研究機関東北大学

研究代表者

三上 直彦  東北大学, 理学部, 助教授 (70004447)

キーワード分子クラスタ- / クラスタ-内反応 / イオン・分子反応 / 光イオン化錯体 / ファンデルワ-ルスクラスタ- / SN反応
研究概要

1.超音速分子線法によって生成した、クロロベンゼンとアンモニアのファンデルワ-ルス錯体を光イオン化すると、効率よくアニリニウムイオンが生成することを見い出した。生成物イオンのアクションスペクトルや出現エネルギ-を2波長レ-ザ-光イオン化質量分析分光法によって観測した。反応のエネルギ-関係の相関から、この反応が光イオン化された錯体内でおこる求核置換反応に基づいていることを明らかにした。
2.フロロベンゼンとアンモニアまたは水とによるファンデルワ-ルス錯体の光イオン化後に誘起される分子クラスタ-内イオン内子反応を、質量分枡法と結合した2波長光イオン化分光法によって研究した。アンモニア錯体では、2種の異性体から異なる反応が進行することを見い出した。すなわち、求核置換反応をおこしてアニリンイオンを生成する場合と、単純解離反応によりフロロベンゼンイオンを生成する場合がある。イオン化しきい値や生成物の出現エネルギ-の測定などの実験結果と異性体構造の計算結果を結合して,反応のエネルギ-関係の相関を考察した。また、水との錯体の場合にも同様の解析を行ない、フロロベンゼンのファンデルワ-ルス錯体内で誘起されるイオン分子反応の共通性について検討した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Toshihiko MAEYAMA: "Nucleophilic Substitution within the Photoionized van der Waals Complexes C_6H_5ClーNH_3" J.Phys.Chem.94. 6973-6977 (1990)

  • [文献書誌] Naohiko MIKAMI: "Ion Trap Method Combined with twoーcolor Laser Spectroscopy of Supersonic Molecular Beams:Photodissociation of Trapped C_6H_5Cl^+" Chem.Phys.Lett.166. 470-474 (1990)

  • [文献書誌] Naohiko MIKAMI: "Photodissociation of JetーCooled Acetylacetonato Complexes of the First Transition Methods Free Metal Generation and Fragmentational Ionization" Chem.Phys.141. 431-440 (1990)

  • [文献書誌] Toshihiko MAEYAMA: "Intracluster IonーMolecule Reactions within the Photoionized van der Waals Complexes of C_6H_5F with NH_3 and with H_2O" J.Phys.Chem.

  • [文献書誌] Naohiko MIKAMI: "Trapped Ion Photodissociation Spectroscopy:Electronic spectrum of the HydrogenーBonded Complex Cation [C_6H_5OHーN(CH_3)_3]^+"

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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