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1989 年度 実績報告書

日本海形成に伴う珪質堆積物の古環境解析

研究課題

研究課題/領域番号 01470053
研究機関東京大学

研究代表者

飯島 東  東京大学, 理学部, 教授 (90011501)

研究分担者 角和 善隆  東京大学, 教養学部, 助手 (70124667)
荻原 成騎  東京大学, 理学部, 助手 (50214044)
多田 隆治  東京大学, 理学部, 助手 (30143366)
松本 良  東京大学, 理学部, 助教授 (40011762)
キーワード日本海形成 / 珪質堆積物 / 古環境解析 / 新第三紀 / 堆積岩中の硫黄 / 女川層 / 東北日本
研究概要

1.秋田県藤里町・五城目・大森町地域に於いて地質調査を実施し、分析用標本を採取した。
(1)藤里町地域の層序対比が改訂され、海緑石層の年代がほぼllMa(N14)であることが明らかにされた。
(2)五城目地域の女川層珪質頁岩には年周期の縞が認められる。また溶存酸素レベルの違いを表す白黒バンドが約2万年の周期で繰り返す事が明らかになった。
2.大洋掘削計画Leg127・128に参加し、日本海海底に掘削された6本の試錐(深度465〜1084m)から新第三紀珪質頁岩コアを多数採取した。地質時代は東北日本の中新世中上部珪質頁岩層とほぼ同時代のようである。ただし、Iijima,Tada and Watanabe(1988)が指摘したように、東北日本の珪質頁岩層と日本海海底のそれとはそれぞれ堆積盆を異にする。従って、両者を比較研究することにより新事実が得られる可能性が高い。目下、日本海海底からのコア試料を分析中である。
3.本年度の科研費で購入した米国LECO社製硫黄分析装置サルファ-タイトレ-タ-532は、種々の調整が終了し、やっと分析可能となったところである。
(1)試料と助燃剤との混合の仕方によって燃焼時間が大幅に異なり、十分に混合することにより10分で十分である。
(2)滴定するための標準液に、大気中の二酸化硫黄が溶けこんで、分析結果に重大な影響を及ぼすことがわかった。
(3)試料中に塩分がある程度以上含まれると、分析結果の信頼性が著しく悪くなる。とくに日本海海底の珪藻質堆積物(オパ-ルA帯)コア試料は、純水で2回洗滌する必要がある。珪質岩(オパ-ルCT帯、石英帯)は前処理する必要のないことがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Iijima,Azuma,Tada,Ryuji and Matsumoto,Ryo: "Sedimentary basins of the Tertiary strata of Japan related to the opening of Japan Sea" Journal of Faculty of Science,University of Tokyo Sec.II. 22. (1990)

  • [文献書誌] Matsumoto,Ryo: "Oxygen isotopic ratios of the interstitial waters from Sites 798 and 799,Leg 128" Initial Report of the Ocean Drilling Project. 128B. (1991)

  • [文献書誌] Matsumoto,Ryo: "Occurrence and isotopic ratios of authigenic carbonates,Legs 127 and 128" Initial Report of the Ocean Drilling Project. 128B. (1991)

  • [文献書誌] Tada,Ryuji & Iijima,A.: "Sedimentation history of Japan Sea" Initial Report of the Ocean Drilling Project. 127B. (1991)

  • [文献書誌] Tada,Ryuji,Koizumi,I et al.: "Quaternary paleoceanography of Japan Sea from Site 797B,Leg 127" Initial Report of the Ocean Drilling Project. 127B. (1991)

  • [文献書誌] 荻原成騎,飯島東: "LECO社製硫黄分析装置による堆積岩中の硫黄の定量" 岩石鉱物鉱石学会誌. 85. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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