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1989 年度 実績報告書

ソフト化学による新しい機能性材料の合成

研究課題

研究課題/領域番号 01470070
研究機関山梨大学

研究代表者

木野村 暢一  山梨大学, 工学部, 助教授 (50029732)

研究分担者 熊田 伸弘  山梨大学, 工学部, 助手 (90161702)
キーワードソフト化学 / インタ-カレ-ション / リシエ-ション / 水和リン酸ニオブ / LiNbO_3型構造
研究概要

1.層状リン酸ニオブからの水熱合成による三次元構造の化合物の合成
無定形の五酸化ニオブに種々の割合でリン酸、NaOH、水を加え、200℃までの低温水熱合成を行なった。その結果、NbOPO_4・nH_2Oのもつ二次元的な構造が、層間にインタ-カレ-トされたリン酸基によって結ばれたと考えられる構造の化合物が得られた。両者の格子定数を比較すると、前者は正方晶系でc軸の長さは乾燥状態によって変化するのに対して、後者は同様の正方晶系で、格子定数も類似しているが、c軸の長さは乾燥状態によって変化しないものであり、三次元的構造を持っていることが確認された。この他に、NbOPO_4・nH_2Oの層のリン酸基による結ばれ方の異なる層状や三次元的構造の化合物も合成されたが、これらについてはさらに詳しい検討が必要である。
2.リシエ-ションによる合成
CuTa_2O_6は、ペロヴスカイトに類似した構造の化合物であるが、これをn^-ブチルリチウムにより室温で処理すると、そのx線回折像が出発物質とは大きく異なる化合物が得られた。解析の結果、新しい化合物はCuの一部が溶出され、かつLiが取り込まれた組成のLiNbO_3型構造の(Li,Cu)TaO_3であることがわかった。また、同様の組成のCuNb_2O_6のリシエ-ションを行なうと、元のコランバイト型構造を保った化合物が生成した。しかし、これを還元雰囲気中で加熱するとLiNbO_3型構造の(Li,Cu)NbO_3へ変化することがわかった。これらの新しいLiNbO_3型の化合物のリ-トベルト法による構造の精密化を行なった結果、強誘電体のLiNbO_3型構造の化合物によく似たイオン配置をしており、これらの誘電特性の測定を行なう必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] N.Kumada: "A New Lithium Insertion Compound,(Li,Cu)TaO_3,with the LiNbO_3 Type Structure" Inorganic Chemistry. 28. 3592-3595 (1989)

  • [文献書誌] N.Kinomura: "Ion Exchange of Intercalation compounds from WOP_2O_7 and Intercalation of n-alkylamines" Journal of Materials Science. 24. 1814-1818 (1989)

  • [文献書誌] N.Kinomura: "Intercalation of n-alkylamines and n-alkyldiamines into HTaWO_6・nH_2O" Solid State Ionics.

  • [文献書誌] N.Kumada: "Topochemical Preparation of LiNbO_3 Type Li_<1-x>Cu_xNbO_3 from CuNb_2O_6" Materials Research Bulletin.

  • [文献書誌] N.Kinomura: "Preparation of Alkaline Phosphatoniobates and Phosphatonibic Acid having NbOPO_4 Layers Condensed with PO_4 Groups" Inorganic Chemistry.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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