研究課題/領域番号 |
01470073
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 直一 京都大学, 教養部, 助教授 (70027704)
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研究分担者 |
玉田 攻 京都大学, 教養部, 助教授 (40026828)
岡 与志男 京都大学, 教養部, 助教授 (10152282)
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キーワード | ホ-ランタイト型二酸化マンガン / トンネル構造 / 水熱合成 / 層状バナジュウム酸化物 / 準安定二酸化バナジウム / リ-トベルト法 / シレナイト相 |
研究概要 |
1.マンガン酸化物系;アルカリイオンとしてRbおよびBaを含む水熱合成反応を系統的におこない、Rbを含むα-MnO_2型単結晶を得た。得られた単結晶をX線四軸自動回折法を用いて構造解析をおこなった。Rbイオンは2×2のサイズを持つトンネル中でトンネルの軸方向にのびている事が見いだされた。これはBaを含むα-MnO_2単結晶(鉱石)で報告されているBaの結晶位置とは著るしい差を示す。またRbを含む2x∞の層状結晶も合成する事に成功したが、この結晶はグラファイトのようにフレ-ク状を示し、ワイゼンベルク写真の結晶は完全な単結晶ではなくC面内の周期が乱れているのが観測され、現在のところ未だ完全な構造決定には至っていない。Baを含む化合物も、少くとも一種類の新しい化合物が合成され、引き続き構造決定を試みている。 2.バナジュウム酸化物系;周期の異る層状含水酸化物を水熱法により合成し、その空気中での安定性について検討を加えた。一般に低温ほど含水量の多い層状化合物が生成し、真空中あるいは加熱により容易にトポタクテック反応より母塩をあまり変形させずに脱水することを見いだした。いずれの場合にも空気中では〜600℃近傍でV_2O_5となる。水熱法で得られる準安定相のVO_2(A)を粉末リ-トベルト法を用いてその構造を決定し、安定相であるVO_2のルチル型との構造の比較、検討を行なった。 3.(ビスマス-鉄)酸化物系;シレナイト構造をもつγ-(Bi,Fe)_2O_3の湿式合成の条件を更に詳しく決定するとともに、この試料のもつ特有の形影粒子形を利用し、高温加熱顕微鏡でその焼結過程のその場観察を行なう予備実験を行なっている。また、BiFeO_3粒子についても湿式法により合成に成功した。研究はおおむね計画通りに進行していると考えられ、平成2年度も既定方針通り進む予定である。
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