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1990 年度 実績報告書

湿式合成法によるセラミック酸化物の調整と評価(基礎的研究)

研究課題

研究課題/領域番号 01470073
研究機関京都大学

研究代表者

山本 直一  京都大学, 教養部, 教授 (70027704)

研究分担者 玉田 攻  京都大学, 教養部, 助教授 (40026828)
岡 與志男  京都大学, 教養部, 助教授 (10152282)
キーワードバナジウム層状化合物 / リ-トベルト法 / 水熱合成 / シレナイト / アルカリ含有バナジウム化合物
研究概要

1.MnーOーOH系;前年度に引き続き、主としてBaイオンを含む酸化物の単結晶の合成および構造決定を試みたが、あまり良い結果を得ることができなかった。引き続き継続する予定である。
2.VーOーOH系;水熱法を用いて、以前TheoboldらによりV_3O_7・H_2Oとされていた新しい化合物を合成し、その構造をリ-トベルト法により明さらかにした。この物質は結晶構造からみるとβーバナジウムブロンズ(βーA_<0.3>V_2O_5:A=Li,Na,K,Rb and etc)に非常によく似ている事が判明した。結晶構造は斜方晶(Pnam,a=16.9298A^^°,b=9.3589A^^°,c=3.6443A^^°,z=3)となる。また電気抵抗,帯磁率測定によって110から140K付近に異常があることを見いだした。また、層状構造をもつV_2O_5を基本とした水和層状バナジウム酸化物(V_2O_<5-8>・nH_2O)を合成し、更にこの水和層状バナジウム酸化物と金属イオンの反応を試み、Liを除くアルカリイオンが水分子と共に層間に導入されて新しい層状化合物が生成することを見いだした。Na,K,Rb,Cs,NH_4がインタ-カレ-トした場合、母塩の層間距離は殆んど変化せず、約11A^^°であった。これらの層状化合物の組成は、M^+_<0.3>V_2O_5・XH_2Oと表わされる。すなわちM^+のインタ-カレ-ションに従い、一部のV^<5+>イオンはV^<4+>イオンに還元されていることが分る。この11A^^°は脱水によりアルカリ金属イオンのみを層間に含む。更に層間距離の短い相に転移する。これらの層状化合物の構造は現在検討中であるが、V_2O_5の層構造とは異り、VーOの二重層が層を形成し、水分子とアルカリイオンが単層を形成して層間に位置していると考えられる。
3.BiーFeーOHーO系;湿式法によりFeーシレナイトを合成する際、反応温度、アルカリ添加量により、その形状が(100)面の発達した立方状の形態を示す場合と(110)面の発達したやゝ不規則な形状を示す場合があることを見いだした。この物質の加圧熱処理効果についても検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoshio Oka: "Powder Xーray Crystal Structure of VO_2(A)" J.Solid State Chem.86. 116-124 (1990)

  • [文献書誌] Naoichi Yamamoto: "Single crystal growth and structure determination of Rb_<1.5>Mn_8O_<16> hollandite" Min.J.15. 41-49 (1990)

  • [文献書誌] Yoshio Oka: "Structure Determination of H_2V_3O_8 by Powder Xーray Deffraction" J.Solid State Chem.89. 372-377 (1990)

  • [文献書誌] Yoshio Oka: "Hydrothermal Synthesis of AlkaliーContaining Hydrated Vanadium Oxides with Layered Structure" 日本セラミック協会学術論文誌.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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