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1990 年度 実績報告書

希土類系水素

研究課題

研究課題/領域番号 01470074
研究機関大阪大学

研究代表者

足立 吟也  大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)

研究分担者 坂口 裕樹  大阪大学, 工学部, 助手 (00202086)
今中 信人  大阪大学, 工学部, 助手 (30192503)
キーワードLaNi5 / アモルファス / 薄膜 / EXAFS / 水素分離
研究概要

希土類系水素吸蔵合金のアモルファス薄膜は、水素吸収ー放出による微粉化が起きず、水素ガス中のCOなどの不純物に対して高耐蝕性を有しているため、この膜を用いてH_2ーCO混合ガスから良好な分離係数で水素を回収できることがこれまでに明らかにされてきた。分離膜の水素透過速度や耐久性は膜構造と密接な関係があると考えられるので、本研究ではアモルファスLaNi5.0膜についてEXAFS解折を行い、その構造を明らかにすることを目的としている。
アモルファスLaNi5.0膜のEXAFSより構造パラメ-タを算出し、結晶性試料のそれと比較した結果、アモルファス膜では配位数が減少していることから水素占有サイトの数が少いことが示唆された。LaNi5の水素占有サイトには1個のNiIと3個のNiIIで囲まれた四面体サイト(D1)、2個のNiIIと2個のLaによる四面体サイト(D3)およびNiI,NiII,Laそれぞれ2個ずつに囲まれた八面体サイト(D5)の3種類がある。アモルファス薄膜化により、最も短いNiーNi(NiIーNiII)の距離は0.02A短くなり、かつNiIーLaペアの半数が0.1A^^°長くなることからD5サイトに歪みが生じ、また2番目のNiーNi(NiIIーNiII)距離が0.06A^^°長くなることからD1、D3サイトが変形することが明らかになった。このように、アモルファス膜では歪んだ水素サイトが無秩序に並んだ構造をとるため、結晶のような特定の構造を有する水素化物を形成できず、従ってP(水素平衡圧)ーC(合金ー水素組成)ーT(温度)曲線にプラト-領域が現れず、かつ吸収水素量も少いものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H。Shirai: "A hydrogen permeation through metalーoxide heterojunction" Chem。Lett.1859-1862 (1990)

  • [文献書誌] H。Sakaguchi: "Separation of hydrogen from H_2ーCO gas mixtures using amorphous CaーNi alloy films" J。LessーCommon Met。. (1991)

  • [文献書誌] H.Sakaguchi: "Extended Xーray absorption fine structure studies on local structure in amorphous LaNi_<5。0> films" J。Phys。Chem。.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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