研究課題/領域番号 |
01470081
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
土屋 晉 山口大学, 工学部, 教授 (10016719)
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研究分担者 |
酒多 喜久 山口大学, 工学部, 助手 (40211263)
今村 速夫 山口大学, 工学部, 助教授 (60136166)
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キーワード | 水素ー重水素交換反応 / 昇温脱離法 / nーブテン異性化反応 / 酸化リチウム / 酸化チタン / 酸化サマリウム / 赤外分光法 / メチル基CーH水素交換反応 |
研究概要 |
テトラシアノエチレン(TCNE)で修飾した水素吸蔵合金Mg_2Niを触媒として、水素吸蔵および気相に水素が共存している状態下における水素ー重水素交換反応を行った。気相水素と吸蔵水素との間に軽水素ー重水素交換反応がおこり、気相水素は吸蔵水素と反応性衝突をして1原子交換または2原子交換した。 昇温脱離法を利用して、白金上に化学吸着したアンモニアに対する水素ー重水素交換反応の反応性を調べた。白金上には3種類の化学吸着水素が観測され、それぞれ異なった反応性を示すことがわかった。 酸化リチウム上でnーブテンの異性化反応を行った。相対異性化反応速度定数から求めた反応プロフィ-ルはシス凸であった。安息香酸滴定法により、酸化リチウムの表面上には塩基点が観測された。 通常酸触媒として知られている酸化チタン表面でブテンの異性化反応を行ったところ塩基触媒に特徴的なシス凸のプロフィ-ルを示すことがわかった。安息香酸滴定法により塩基点を測定したところ、塩基点が存在することが確認された。 赤外分光法により酸化サマリウム上に導入したメタノ-ルを観測した。メタノ-ルは吸着してメトキシドを形成し、昇温とともに徐々に分解したメトキシドは酸素雰囲気下では酸化されてギ酸イオンを形成し、その後CO_2とH_2Oに酸化された。また水素雰囲気下において重水素メトキシドの重水素は水素と交換することが観測された。また、メチル基の重水素がひとつづつ水素と交換されていく反応機構で進行することも判明した。
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