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1990 年度 実績報告書

固体表面上の吸着種の反応性に関する触媒化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01470081
研究機関山口大学

研究代表者

土屋 晉  山口大学, 工学部, 教授 (10016719)

研究分担者 酒多 喜久  山口大学, 工学部, 助手 (40211263)
キーワード酸化サマリウム / ブテン異性化反応 / 赤外分光法 / メトキシド吸着種 / CーH,CーD交換反応 / ギ酸イオン吸着種 / グラファイト層間化合物触媒 / セリウムイオン添加TiO_2
研究概要

高温で真空排気前処理をした酸化サマリウム触媒を用いると、1ーブテンの異性化反応が非常に速く進行する。またこのときに生成するシスー2ーブテンとトランスー2ーブテンの比は22.2と非常に大きかった。また滴定法により表面の塩基性度を測定したが、超強塩基に帰属される塩基点は観測されなかった。
赤外分光法により、酸化サマリウム触媒表面上生成したメトキシド吸着種の反応性を観測した。特に重水素メタノ-ルを水素気流中で反応させるとメチル基のCーDがCーHと交換していくことが観測された。また、この反応の速度は気相の水素圧が10Torr付近で最大となり、高圧になれば速度が減少することから、水素とCーH結合が活性化されるサイトが同一であることが判明した。同様に同触媒表面上でのギ酸吸着種の反応挙動についての観測も行った。373Kにおいてギ酸は3種類のギ酸イオン吸着種を表面上に形成する。昇温するとバイデンテ-トギ酸イオン1種類となり533K以上の温度で分解し表面上にOH基とカ-ボネイト吸着種を形成することが観測された。メトキシド吸着種の場合と同様にCーD,CーH交換反応がギ酸イオンの分解を伴いながらおこることが確認された。
赤外分光法を用いて酸化サマリウム表面上に水素が吸着して独特の吸着種を形成することが観測された。
グラファイト層間化合物触媒を用いて2ーブテンと2ーペンテン類の競争異性化反応を行ったところ、シスー2ーブテンの反応性が最も高かった。グラファイト層間化合物をスチレンで修飾した化合物を触媒として、オレフィン類の異性化反応の反応性の検討を行った。
半導体光触媒であるTiO_2表面にセリウムイオンを添加することで新たに水素生活性サイトが形成されることが判明した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Susumu Tsuchiya: "Competitive Isomerization of Aliphatic 2ーolefins over KC_<24> and RbC_<24>" Chemistry Express. 5. 433-436 (1990)

  • [文献書誌] Yoshihisa Sakata: "CーH Exchange Reaction of Methoxide Species on an Sm_2O_3 Catalyst observed by in situ Infrared Spectroscopy" J.Chem.Soc.,Faraday Trans.86. 3489-3490 (1990)

  • [文献書誌] Susumu Tsuchiya: "The Catalytic Isomerization of Butenes over a Samarium Oxide" Bull.Chem.Soc.Jpn.63. 3313-3314 (1990)

  • [文献書誌] Yoshihisa Sakata: "Hydrogen Species Adsorbed on an Sm_2O_3 Catalyst Observed by Infrared Spectroscopy" Chem.Lett.349-350 (1991)

  • [文献書誌] Yoshihisa Sakata: "Photocatalytic Activity of Cerium Ion Loaded TiO_2" Catalysis Lett.

  • [文献書誌] Yoshihisa Sakata: "Infrared Study of the Reaction of Surface Species on an Sm_2O_3 catalyst,Partー1,Reaction of Formic Acid Adsorbed Species" J.Chem.Soc.,Faraday Trans.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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