研究課題/領域番号 |
01470116
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小林 猛 名古屋大学, 工学部 教授 (10043324)
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研究分担者 |
本多 裕之 名古屋大学, 工学部, 助手 (70209328)
魚住 信之 名古屋大学, 工学部, 助手 (40223515)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 毛状根細胞 / ペルオキシダ-ゼ / 分泌生産 / 高濃度培養 / アグロバクテリウム / バイオリアクタ- |
研究概要 |
土壌細菌Agrobacterium rhizogenesが感染して誘起される毛状根は、カルスに比べ増殖速度は大きく有用物質含有量も高いという長所を持っており、植物組識培養には有効な植物細飽と期待されている。 1.種々の形状のエア-リフト型及び攪拌型培養槽あるいは旋回型培養装置で植物毛状根を培養したところ、高密度化には、(1)剪断力が小さい、(2)酵素移動容量係数が大きい、以上の点が重要であることが明らかになった。また酸素移動容量係数と増殖速度との間に密接な関係があることがわかり統一する関係式で表わせることを示した。そこで、上記2点において良好な培養槽である旋回流型および回転ドラム型リアクタ-を開発し、三角フラスコ培養の約2.5倍量にあたる毛状根高密培養を達成した。 2.植物毛状根細胞は、親植物の各組識(葉・茎・根)に比べて目的物質含量が高いことをパックプン毛状根のペルオキシダ-において確認した。また、西洋ワサビ毛状根のペルオキシダ-ゼ含有量は光照射により高まることを明らかにした。植物が生産する有効成分は一般に細胞の中に蓄積し細胞の外には分泌しないが有効成分の効率的な生産を考えたとき、いかにして目的生産物を培地中へ分泌させ回収するかが重要である。西洋ワサビ毛状根のペルオキシダ-ゼの分泌生産には50mM NaCl の添加が有効であり、ペルオキシダ-ゼに特異性のある吸着カラムで連続的に回収することで高い生産量を得ることができた。
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