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1989 年度 実績報告書

ペプチジルアルギニンディミナ-ゼの構造と機能および同遺伝子の発現調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 01470119
研究機関茨城大学

研究代表者

菅原 潔  茨城大学, 農学部, 教授 (40007662)

研究分担者 深澤 親房  農林水産省, 食品総合研究所・応用微生物部, 室長
高原 秀成  茨城大学, 農学部, 助教授 (30122063)
キーワードペプチジルアルギニンディミナ-ゼ / 蛋白質脱イミノ酸 / 蛋白質の一次構造 / cDNAクロ-ニング
研究概要

1.末端構造の解析:本酵素のC-末端配列はカルボキシペプチダ-ゼによりMet-Val-Serであり、N-末端はエドマン法による解析で保護されていると判断された。NH_2OHでAsn-Gly結合を切断し、N-末端ペプチドを単離し、アミノ酸組成とcDNA塩基配列より推測されるアミノ酸配列との比較からN-末端配列はGln-Pro-Proと結論された。2.活性ドメインの同定:低分子量の表皮型の精製につき進行中である。3.本酵素のcDNAクロ-ニングと同塩基配列および本酵素全一次構造の解析:卵巣摘出マウスにエストロゲンを投与し、子宮上皮細胞のmRNA含量を高め、このmRNAを分離後cDNAを調製、xgt11ライブラリ-を作製、同酵素cDNAクロ-ンを巣離した。得たクロ-ンをプライマ-伸長を用いて欠けていたN-末端をコ-ドするクロ-ンを得た。かくして得た部分重複cDNAクロ-ンより決定した塩基配列(4,697bp)は同酵素mRNAの全長サイズ(4.7〜4.8kbp)にほぼ匹敵すると共に、アミノ酸をコ-ドする領域には同酵素のリシルエンドペプチダ-ゼ消化物から分離されたペプチドの配列がすべて存在すること、アミノ酸組成も分析値と一致することから、本コ-ド領域が同酵素に対応するものと結論できた。本酵素の構成アミノ酸残基はイニシエ-タ-Metを含め673であり、分子量は76524と算出された。またCa^<2+>結合蛋白質がもつE-Fハンド構造は見出せず、小腸Ca^<2+>結合蛋白質のCa^<2+>結合部位と高い相同性を示す配列があり、この部位が本酵素のCa^<2+>結合部位と推定された。4.クロマチン蛋白質HMGIの修飾とDNA結合能の変化:豚胸腺HMGIを本酵素で修飾し、pBR322DNAとの結合能をFilter Binding法で比較した結果、HMGLは修飾によってDNAへの結合能が著しく低下した。これはHMGIの機能発現におけるArg残基の重要性を示し、また同酵素の遺伝子発現制御への関与を示唆する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Uchida: "Deimination of Nonhistone proteins HMG1 and HMG2 by peptidylarginine deiminase Alterd its Functions" J.Biochem.(1990)

  • [文献書誌] N.Asahi: "Subcellular distribution of Peptidylarginine deiminase in rat liver" Agric.Biol.Chem.(1990)

  • [文献書誌] M.Tsuchida: "Primary stucture of Peptidylarginine deiminase of murine uterus deduced from cDNA sequence." J.Biochem.(1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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