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1990 年度 実績報告書

酵母菌の蛋白質細胞内輸送に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01470121
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 眞狩  東京大学, 農学部, 教授 (60011889)

キーワードパン酵母 / 蛋白質細胞内輸送 / ブレフェルデインA / αーファクタ- / アルカリ性ホスファタ-ゼ / 酸性ホスファタ-ゼ / <Candida albicans>___ー
研究概要

1)生化学的解析:酵母菌における蛋白質の細胞内輸送のin vitro系を確立することが出来た。即ち透過性酵母細胞を用いた系でアメリカでは既に確立されていたが,本研究により完全に再現性よく動くようになった。酵母菌を液体窒素上で凍結融解することにより透過性酵母細胞(Pーcell)を得た。別個に酵母の性フエロモンであるαーファクタ-の遺伝子をSP6プロモ-タ-下においてin vitroでαーファクタ-前駆体mRNAを合成させ,酵母の無細胞抽出液と ^<35>SーMetを用いて放射性のαーファクタ-前駆体を調製し更にゲル濾過して精製した。この標識αーファクタ-前駆体とPーcellとを一緒に温置すると,αーファクタ-前駆体は粗面小胞体内に分泌された。即ちPーcellの外から加えたプロテア-ゼによっても小胞体内のαーファクタ-前駆体は分解されないこと,またコア糖鎖がついて分子量が大きくなっていることが確められた。更に条件を整えた結果,αーファクタ-前駆体はコア糖鎖付加型より更に分子量の大きい分子種が見出され,これらはαーファクタ-抗体と反応しConAとも結合することからゴルジ型糖鎖をもつと考えられ,小胞体からゴルジ装置への輸送が確認された。そこでこのin vitroの蛋白質輸送系において,我々が既に明かにしている<usol>___ー変異の影響をしらべた。この変異は37℃では小胞体からゴルジへの輸送が止まものであるが,in vitroの系ではこれが再現されなかった。
2)阻害剤を用いた解析:酵母<Cundida albicans>___ーは抗生物質ブレフェルデインAに感受性で,分泌性かつ細胞表在性の酸性ホスファタ-ゼの分泌が顕著に抑制される。この現象を解析した結果,ブレフェルデインAは分泌蛋白質である酸性ホスファタ-ゼの細胞内輸送を,粗面小胞体からゴルジ装置への間でブロックしていることを明かにした。上記in vitroの系でしらべたところ,輸送阻害は起らなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Harushi Nakajima <et>___ー <al>___ー.: "A cytoskelton related gene,<USOl>___ー,is required for intracellular protein transport in <Saccharomyces>___ー <cerevisiae>___ー" J.Cell Biol.(1991)

  • [文献書誌] Manabu Arioka <et>___ー <al>___ー.: "Brefeldin A blocks protein transport from the ER to the Golgi apparatus in <Candida>___ー <albicans>___ー" J.Gen.Microbiol.(1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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