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1990 年度 実績報告書

微生物酵素を用いるロ-パントテン酸の合成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01470124
研究機関京都大学

研究代表者

山田 秀明  京都大学, 農学部, 教授 (30027180)

研究分担者 長沢 透  京都大学, 農学部, 助手 (60115904)
清水 昌  京都大学, 農学部, 助教授 (70093250)
キーワードDーパントテン酸 / Dーパントイルラクトン / カルボニル還元酵素 / 酵素的不斉還元
研究概要

酵素反応の有する高い立体選択性を利用して,Dーパントテン酸あるいはその合成中間原料であるDーパントイルラクトンなどの光学活性アルコ-ル類の新しい生産方式を確立するために,(1)化学的合成法で得られるケトパントテン酸,ケトパントイルラクトン類のDーパントテン酸またはDーパントイルラクトン類への不斉還元,(2)脱水素酵素または酸化酵素によるLー体基質の立体選拓的酸化反応を含むラセミ型パントテン酸またはパントイルラクトン類のDーパントテン酸またはDーパントイルラクトン類への変換について検討した。
(1)については,グルコ-スを還元のエネルギ-源として<Candida>___=属や<Sporobolomyces>___=属酵母のあるものが,ケトパントイルラクトンあるいはケトパントテン酸エステル類を,<Agrobacterium>___=属細菌がケトパント酸をそれぞれ特異的に対応するDー体アルコ-ルへと変換することを認め,培養条件および反応条件の検討を行った結果,光学的に純粋な生成物を80〜120g/lの収量(変換率90%以上)で得ることができた。また,これらの還元反応に関与する酵素の精製単離を行い,それぞれが基質特異性を異にするNADPH依存性のカルボニルレダクタ-ゼであることを明らかにした。
(2)については,<Nocardia>___=や<Rhodococcus>___=属の細菌にLーパントイルラクトンの酸化活性が高いこと,またR.erythropolisではLーパントイルラクトンの酸化によって生成したケトパントイルラクトンがさらにDーパントイルラクトンにまで還元する能力を併せて有することを認めた。最適条件下では20g/lのラセミ体パントイルラクトンをほぼ定量的にDーパントイルラクトンへと変換できた。上記の酸化反応に関与する酵素を均一に精製し,FMN依存性の新規な脱水素酵素であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Hata: "Ketopantoylーlactone reductase from Candida parapsilosis;purification and characterization as a conjugated polyketone reductase" Biochim.Biophys.Acta. 990. 175-181 (1989)

  • [文献書誌] Hiroyuki Hata: "Ketopantoyl lactone reducatse is a conjugated polyketone reducatse" FEMS Microbiol.Lett.58. 87-90 (1989)

  • [文献書誌] Michihiko Kataoka: "Novel enzymatic production of Dー(ー)ーpantoyl lactone through the stereopecific reduction of ketopantoic acid" Agric.Biol.Chem.54. 177-182 (1990)

  • [文献書誌] Michihiko Kataoka: "Microbial production of chiral pantothenonitrile through stereospecific reduction of 2'ーketopantothenonitrile" Biotechnol.Lett.12. 357-360 (1990)

  • [文献書誌] Hiroyuki Hata: "Stereoselective reduction of diketones by a novel carbonyl reductase from Candida parapsilosis" J.Org.Chem.55. 4377-4380 (1990)

  • [文献書誌] Michihiko Kataoka: "Stereospecific reduction of ethyl 2'ーketopantothenate to ethyl Dー(ー)ーpantothenate with microbial cells as a catalyst" Appl.Environ.Microbiol.56. 3595-3597 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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