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1990 年度 実績報告書

造血因子の生産を制御する血液内物質の単離と構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 01470129
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 隆造  京都大学, 農学部, 教授 (60077378)

研究分担者 伊倉 宏司  京都大学, 農学部, 助手 (00101246)
キーワードエリスロポエチン / 赤血球前駆細胞 / 赤血球形成 / 食餌タンパク質 / 腎細胞
研究概要

赤血球は酸素を運搬する機能を持ち,生体全体の代謝活性に影響を及ぼしている。赤血球細胞は一定の寿命があり死滅していくので,生体はこれを補給しなくてはならぬ。この補給は未分化な前駆細胞の分化と増殖により達成される。この赤血球前駆細胞の分化増殖を促進し,赤血球形成の主要な制御因子は,エリスロポエチン(EPO)と呼ばれる腎臓で生産される糖タンパク質である。動物に無タンパク食を与えると赤血球形成が低下する。この低下はEPO生合成の停止によることを明らかにした。このEPO生合成を停止させる機構を解明することを目的として実験を行い以下のような成果を得た。1.腎臓におけるEPO生産細胞については今迄に種々の説があり,どの細胞が生産しているかについては不明確であった。EPOに対する親和力の高い単クロ-ン抗体を調製し,貧血によりEPOの生産を誘導したマウスの腎臓を酵素抗体法により染色した。その結果,EPOを生産する細胞は腎臓の尿細管近辺の毛細管内皮細胞であることを示す結果を得た。2.EPO生産細胞の培養系を確立するために,貧血ラットの腎皮質細胞をコラゲナ-ゼで分散させた後に培養した。培養上清にEPOの生産を確認した。EPO生産細胞を分離濃縮するために,遠心分離法などを用いた。その結果,EPO生産細胞をかなり高濃度に濃縮することが可能となった。このようにして得られた細胞を培養し,培地へのEPO生産に対するラット血清(無タンパク食とタンパク食)の影響を観察するシステムを完成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Suzuki,T.: "Immunocytochemical demonstration of erythropoietin immunoreactivity in peritubular endothelial cells of the anemic mouse kidney" Arch.Histol.Cytol.53. 121-124 (1990)

  • [文献書誌] 佐々木 隆造: "新生化学実験講座7" 東京化学同人, 12 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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