研究課題/領域番号 |
01470151
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 洋一 東京大学, 工学部, 教授 (90010735)
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研究分担者 |
小久保 三也 東京大学, 工学部, 教務職員 (20107577)
米岡 俊明 東京大学, 工学部, 助手 (40013221)
寺井 隆幸 東京大学, 工学部, 助教授 (90175472)
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キーワード | レ-ザ-法U濃縮装置 / セラミック材 / イットリア / 高温電気電動度 |
研究概要 |
1.電気伝導度測定装置の開発 金属ウランと共存し得るような極く低酸素雰囲気、高温下で処理されたY_2O_3を酸化が無視し得る極く低酸素圧下に保持しながら測定し得るよう装置の開発を行った。基本的にはW抵抗炉であるが、熱反射板にTaを用い酸素ゲッタ-として働かせ、また試料部はTaおよびZrで取囲むことにより更に試料部酸素圧の低減を図った。最高加熱温度は1500℃、加熱時の真空度は10^<-7>Torr台である。測定方法は交流・四端子法とした。 2.電気伝導度測定装置の評価とイットリアの予備的電気伝導度測定 上述の装置の性能評価のため、測定電極間距離を約5mmに浮せて保持し1100℃迄加熱を行った。全系の抵抗は高温においても数百kΩであり、また電極を短絡させた場合の残留抵抗は最大2mΩと広範囲な測定が可能であることが確かめられた。次に、製造のままの白色のY_2O_3と、Tiに接触させ、1327℃、約30日間還元した黒色のY_2O_3の電導度を60-100kHzで測定した。白色のY_2O_3は室温では測定不能(>100MΩ)であり、温度上昇と共に抵抗は減少するセラミック的挙動を示し、1300℃では7x10^4Ωcmであった。一方、黒色Y_2O_3は室温での抵抗率が約30Ωcmと極めて低く、抵抗値は温度上昇と共に低下するが約650℃から逆に金属的となり900-1000℃での極大(15Ωcm)を経て再温度と共に減少、1350では4.3Ωcm(実測定値は0.4Ω)を得た。この試料については、4日間にわたり室温から1350℃迄の加熱冷却のサイクルを3回行ったが、経時変化がやや見られるものの、再現性が確認され上述の特異な挙動は本試料の本質的な性質を表しており、また再酸化の影響は無視し得ることが確かめられた。いずれの試料も周波数依存性を示さず、電子電導性であることを示した。
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