• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

同一機能酵素において正常発生と傷害で制御される遺伝子間差異の分子的証明

研究課題

研究課題/領域番号 01480011
研究機関名古屋大学

研究代表者

今関 秀雅  名古屋大学, 農学部, 教授 (90023431)

研究分担者 山崎 健一  名古屋大学, 農学部, 助手 (40182480)
キーワードエチレン生合成 / アミノンクロプロパンカルボン酸合成酵素 / 傷害誘導 / オ-キシン誘導 / cDNAクロ-ニング / カボチャ
研究概要

エチレン生合成は傷害またはオ-キシンなど異なった刺激で誘導されるが、ともに1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸合成酵素(ACCS)が生合成の律速酵素となっている。傷害誘導酵素とオ-キシン誘導酵素は免疫化学的に異なることが明らかになっているので、本研究は傷害誘導酵素とオ-キシン誘導酵素のcDNAの構造比較から異なった遺伝子の発現によることを証明することを目的としている。
本年度は、前年度に単離したカボチャ傷害誘導ACCSのcDNAの全塩基配列を決定した。単離cDNAは1748塩基対からなり、そのうち連続してアミノ酸を指定する領域は1479塩基対で493アミノ酸からなるタンパク質であることが明かとなった。このcDNAで形質転換した大腸菌は酵素活性を持つタンパク質を産生した。また、塩基配列から決定したアミノ酸配列の中には、精製酵素の部分アミノ酸配列と全く同一の配列が見いだされた。したがって、単離したcDNAは構造的にも機能的にも傷害誘導ACCSに対応することが証明された。酵素のアミノ末端側には疎水性の高いアミノ酸が約40個集中し、この部分を欠失したタンパク質も酵素活性を示すが、さらに40アミノ酸を欠失すると酵素活性が消失した。この結果は、酵素の精製過程で得られた部分分解したタンパク質にも酵素活性があると言う知見とよく一致した。本cDNAの各種断片をプロ-ブとした結果、5'側3分の1の断片がオ-キシン誘導ACCSのmRNAと結合することが明かとなり、この部分を用いて、オ-キシン処理組織のcDNAライブラリ-を検索していくつかの陽性反応を示すcDNAを単離し、現在解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nobuyoshi Nakajima: "Molecular cloning and sequencing of cDNA for 1-amino-cyclopropane-1-carboxylate synthase by wounding."

  • [文献書誌] Hidemasa Imaseki: "Auxin-and Wound-induced expression of ACC synthase." Cell Separation in Plants,ed.D.J.Osborne and M.B.Jackson. 51-59 (1989)

  • [文献書誌] Hidemasa Imaseki: "Mechanism of ACC synthase induction in plants." Proceedings of 5th FAOB Congress.

  • [文献書誌] Hidemasa Imaseki: "Biochemistry of ethylene." The Plant Hormone Ethylene,ed.M.K.Mattoo and J.Suttle.

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi