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1989 年度 実績報告書

カンキツ類カルスの胚発生能に関するDNAの解析と組換え

研究課題

研究課題/領域番号 01480047
研究機関佐賀大学

研究代表者

岩政 正男  佐賀大学, 農学部, 教授 (40039334)

研究分担者 谷本 静史  佐賀大学, 農学部, 助教授 (20217152)
仁藤 伸昌  佐賀大学, 農学部, 助教授 (80015809)
キーワードカンキツ類 / カルス / 胚発生 / タンパク質 / mRNA / cDNA
研究概要

オレンジ類、ウンシュウミカン、シキキツ及びミカン亜科植物から胚発生能を有するカルスを誘導した。これらのカルスからのタンパク質の抽出方法を検討した結果、一般的に用いられている方法では微量のタンパク質しか抽出できなかった。その原因としてはカンキツ類にはポリフエノ-ル類が多量に含まれているため、それらがタンパク質抽出時に何らかの阻害作用をしていることが考えられた。そこでポリフェノ-ル類の阻害作用を抑制するため、タンパク質抽出時にポリビニルポリピロリドン(PVPP)を添加したところ、電気泳動によって検定するのに十分な量のタンパク質を得ることができた。
胚発生能を有するカルスを材料とし、胚が未発達な段階と胚発達段階との両者から、PVPPを添加する条件下でタンパク質を抽出した。それらのタンパク質をドデシル硫酸ナトリウムーポリアクリルアミドゲル電気泳動、Nativeーポリアクリルアミドゲル電気泳動及び等電点電気泳動などにかけた。その結果、胚未発達段階のカルスと胚発達段階のカルスでは、いずれの電気泳動でも2ないし4本のバンドが異っていた。しかし、それらのバンドのタンパク質染色による濃淡から判断すると、いずれのバンドに存在するタンパク質も極めて微量であった。本研究の目的としては、胚発生能を制御するタンパク遺伝子を単離し、その塩基配列を決定する必要があるが、タンパク質があまりにも微量であればそのタンパク質のmRNAの単離及びcDNAの作成は極めて困難であると考えられる。またこのようにわずかなタンパク質の違いが胚発生能に関与しているとも考えにくい。
以上のことから、材料としては胚発生能を全く有しないカルスを誘導し、このカルスと胚発生能をもつカルスとの間でのタンパク質の違いを検定する必要がある。現在そのようなカルスを誘導中である。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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