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1989 年度 実績報告書

ウイロイド感染症の細胞病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480049
研究機関岩手大学

研究代表者

高橋 壯  岩手大学, 農学部, 教授 (60003753)

研究分担者 吉川 信幸  岩手大学, 農学部, 助教授 (40191556)
キーワードウイロイド感染症 / 細胞変性 / 細胞病理学
研究概要

本研究は、ウイロイド感染細胞内で生起する一連の細胞変性過程を細胞病理学的に追跡し、感染特異的な細胞変性の発症機序を究明する目的で行なった。本年度は、ホップ矯化ウイロイド(HSVα)とカンキツエクソコ-ティスウイロイド(CEVα)を供試して次の成果を得た。
1.CEVα感染トマト(顕性感染系)における細胞変性
激しい縮葉症状が現われた頂位葉では、細胞壁の弯曲、細胞壁中葉の壊疸、葉緑体の変性、ミトコンドリアの変性、ミクロボディ-基質内の結晶や、細胞質で油滴が散在するのが認められた。これに対して軽微な捲縮症状を呈した第5本葉では、細胞層はいずれの組織細胞においても整然と配列しており、頂位葉で観察された細胞壁が弯曲している細胞は全く認められなかった。しかし、一部の細胞において葉緑体のチラコイド膜系が裂開し、葉緑体包膜が突出したり、また、ミトコンドリアの変性や、結晶構造を含むミクロボディ-などが観察された。
2.HSVα感染トマト(不顕性感染系)における細胞変性
外部病徴が現われないトマトの頂位葉および第5本葉のいずれにおいても、ミクロボディ-基質内の結晶構造および細胞質の油滴が一部の細胞で観察されたが、その他の特徴的な細胞変性は認められず、健全対照区の所見とほぼ同様の結果が得られた。
3.これらの所見から、ウイロイドに感染した葉細胞における細胞壁の弯曲は縮葉症状に対応した組織細胞の構造変化であること、また、上述の細胞病理学的変化はそれぞれの葉の発達段階に依存してひき起こされることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takahasi,T.: "Cytopathological changes in viroid-infected leaf tissues"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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