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1991 年度 実績報告書

好温性ラン藻P.lapideum酵素に関する基礎的・応用的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480062
研究機関島根大学

研究代表者

落合 英夫  島根大学, 農学部, 教授 (10032971)

研究分担者 澤 嘉弘  島根大学, 農学部, 助教授 (70127489)
柴田 均  島根大学, 農学部, 教授 (40032601)
キーワードラン藻 / Cyanobacteria / Phormidium lapideum / Phormidium foveolarum / プラスミド / ベクタ- / 遺伝子導入 / 形質転換
研究概要

有効利用が期待される糸状性好温性ラン藻Phormidium lapideumは、これまで詳細に調べられた結果、P.lapideum自体はプラスミドDNAを保有していないことが認められた。従って、本ラン藻を宿主とするベクタ-系を開発するために、同属のPhormidium foveolarumが有する小プラスミドpPF1を利用した。今回は糸状性ラン藻用ベクタ-となるべきpPF1の細胞内における役割を解明する目的で、その全塩基配列を決定した。pPF1は1509bpより成り立っている。Adenineは461塩基、Cytosineは316塩基,Guanineは349塩基そしてThymineは338塩基という組成であった。GC含量は47.1%である。この配列結果に基ずいてデ-タベ-ス検索を行ったところ、驚くべき事にこの配列は糸状性ラン藻Plectonema boryanumの小プラスミド(1508bp)と97.8%の相同性を示した。この事実は少なくともP.boryanumとP.foveolarumとは、同種のプラスミドを保持していたことを示すものである。現在のラン藻の分類学ではPlectonema属とPhormidium属とはLyngbya属を含めて、同属に分類されるべきだとの考え方が公認されつつある。従って、この事はpPF1はLPPグル-プに対する広域宿主ベクタ-となりうる可能性を強く示すものである。
これに関連して我々はpPF1ーpBR322及びpPF1ーpUC19の各recombinant DNAのクロ-ニングに成功した。更に進んで我々はpPF1ーpBR322によるPhormidium lapideumの世界で初めての形質転換実験にも成功した。pPF1の塩基配列についてOpen Reading Frame(ORF)の検索を行ったところ、Acc Iサイトを5'末端としたとき分子量1万以上のものは8種類見られた。その際、開始コドンがATGで始まるものは5種類である。現在マキシセル法で得られたのタンパク質の機能解析についての検討を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hitoshi SHIBATA: "Glucosylation of Steviol and Steviolーglucosides in Extracts from Stevia rebaudiana Bertani." Plant Physiol.95. 152-156 (1991)

  • [文献書誌] 落合 英夫: "ラン藻ーこの偉大なる生物ーの生理・生態・分子生物学" 防菌防黴誌. 19. 231-245 (1991)

  • [文献書誌] Hitoshi SHIBATA: "Preparation of αーTocopherol Incorporated into Waterーsobule Complexes." Agric.Biol.Chem.55. 2167-2168 (1991)

  • [文献書誌] Hitoshi SHiBATA: "NearーUV Irradiation Induces Shock Proteins in Anacystis nidnlans R2: Plssible Role of Actire Oxygen." Plant&Cell Physiol.32. 771-776 (1991)

  • [文献書誌] 落合 英夫: "らん藻類への遺伝子導入" バイオサイエンスとインダストリ-. 49. 713-715 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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