植物ブランクトンの産生する生理活性ペプチドの探索を行い、以下の成果をあげることができた。 1. OO生理活性ペプチドのスクリ-ニングWWーPP国内外より入手した24種植物プランクトンの培養藻体から水溶性と脂溶性画分を調整し、5種の酵素の阻害活性を、得られた両画分について検討した。アンジオテンシン変換酵素阻害活性が11藻種の水溶性画分と、8藻種の脂溶性画分に認められた。パパイン阻害活性は14藻種の水溶性画分と23藻種の脂溶性画分に、エラスタ-ゼ阻害活性は1藻種の水溶性画分と2藻種の脂溶性画分に、トリプシン阻害活性は5藻種の水溶性画分と11藻種の脂溶性画分に、キモトリプシン阻害活性は5藻種の水溶性画分と8藻種の脂溶性画分に認められた。 2. OOアンジオテンシン変換酵素阻害ペプチドの単難・構造決定WWーPPアンジオテンシン変換酵素阻害活性のスクリ-ニングで活性の認められた緑藻OODunaliellaWWーPP OObardawilWWーPPとOOBotryococcusWWーPP OObrauniiWWーPPの水溶性画分により、ゲルろ過などにより阻害物質を精製した。それらは、酸加水分解後のアミノ酸分析により10種のアミノ酸が認められ、いずれもペプチドであると推定され、50μg/mlの濃度で阻害活性を示した。さらに、藍藻 OOMicrocystisWWーPP OOaeruginosaWWーPPよる、溶媒分画、イオン交換および逆相系の高速液体クロマトグラフィ-により阻害ペプチドを単難した。その物質の構造を、アミノ酸分析、FABMS、HMBCなどの各種NMRにより新規アミノ酸を含むペンタペプチド1IIーJJであると決定した。本物質は、7μg/mlの濃度でアンジオテンシン変換酵素阻害活性を示した。
|