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1990 年度 実績報告書

ニワトリにおける消化管ホルモンを介する消化酵素分泌の栄養生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480099
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥村 純市  名古屋大学, 農学部, 教授 (10023425)

研究分担者 古瀬 充宏  名古屋大学, 農学部, 助手 (30209176)
村松 達夫  名古屋大学, 農学部, 助教授 (60166303)
キーワードコレシストキニン / ニワトリ / アミラ-ゼ / トリプシンインヒビタ- / 飼料摂取量 / フェニルアラニン
研究概要

我々は既にコレシストキニン(CCK)と同時に投与すると、ニワトリの膵臓消化酵素の分泌を促進するアミノ酸が9種類あることを報告した。その中でも、スレオニンとフェニルアラニン(Phe)が重要であることが判明した。しかしPheは膵臓消化酵素分泌において重要な働きを持つにも拘らず、アミラ-ゼ分泌だけには刺激を示さなかった。本実験では再度、Pheを様々な濃度でニワトリヒナに投与したときのアミラ-ゼ分泌に及ぼす影響を調査した。またさらに各濃度のPheにCCKを添加した場合についても検討を加えた。その結果、Pheはやはりアミラ-ゼ分泌刺激を持たないことが明らかとなった。Pheからチロシン(Tyr)への代謝をつかさどる酵素のフェニルアラニンヒドロキシラ-ゼの阻害剤であるpークロロフェニルアラニンをヒナに投与すると、CCKによるアミラ-ゼ分泌刺激が低下することが示された。ニワトリヒナの膵臓腺房細胞からのアミラ-ゼ分泌に対するホルモン因子と神経因子の影響を調査したところ、両因子により調節されていることが判明した。以前よりトリプシンインヒビタ-(TI)が消化酵素の分泌を高めることが知られていたが、その機構については明らかでなかった。そこでTI投与がCCK分泌に及ぼす影響を調査したところ、急激に血漿CCK濃度を高めることが明らかになった。芳香族アミノ酸であるPheとTyrを過剰に含む飼料を給与すると、前者の場合にはヒナの飼料摂取量が極端に低下するが、後者ではそれほど影響が大きくないことが知られていた。そこでこれには内因性のCCK濃度が関係しているかどうか明らかにするために実験を行った。PheならびにTyr過剰飼料を給与すると血漿CCK濃度は急激に高まることが判明した。また両者における飼料の通過速度はPhe過剰飼料で遅れることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sung Ik Yang: "Responses of the pancreatic digestive enzyme secretion to various combinations of amino acids and cholecystokinin in chicks (Gallus domesticus)" Comparative Biochemistry and Physiology. 93A. 703-706 (1989)

  • [文献書誌] Sung Ik Yang: "Effect of phenylalanine on pancreatic amylase secretion in chicks (Gallus domesticus)" Comparative Biochemistry and Physiology. 97A. 531-533 (1990)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Furuse: "Enhanced release of cholecystokinin by soyaーbean trypsin inhibitor in chickens" Scandinavian Journal of Gastroenterology. 25. 1242-1246 (1990)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Furuse: "Enhanced release of cholecystokinin in chickens fed diets high in phenylalanine or tyrosine" Comparative Biochemistry and Physiology.

  • [文献書誌] Mitsuhiro Furuse: "Responses of pancreatic amylase secretion to acetylcholine in chicks treated with pーchlorophenylalanine" Pancreas.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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