研究課題/領域番号 |
01480109
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山田 和順 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10022766)
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研究分担者 |
平林 義章 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30181184)
藤森 修 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (30128350)
小柴 公一 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (30080055)
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キーワード | 複合糖質 / 物理現象法 / 組織化学 / 近接水酸基 / 神経系 |
研究概要 |
1.過ヨウ素酸ーフェニルヒドラジンータンパク銀ー物理現象(PAーPHーSPーPD)法:近接水酸基検出法として優れた方法である過ヨウ素酸ーチオカルボヒドラジドータンパク銀ー物理現象(PAーTCHーSPーPD)法を更に改良する目的で、還元能を有する種々のアルデヒド阻害剤をチオカルボヒドラジドに代えて使用し新しい検出法の開発を試み、過ヨウ素酸ーフェニルヒドラジンータンパク銀ー物理現象(PAーPHーSPーPD)法を考案した。数種の組織を用いて検討した結果、本法は検出感度の点で若干原法に劣るがフェニルヒドラジンはチオカルボヒドラジドにくらべ極めて安価であるので、経済的な検出法として利用価値があると考えられる。なお、本法を更に安定な検出法として確立するために、現在も種々の検討を加えている。 1.過ヨウ素酸ーチオカルボヒドラジドートリクロロ(エチレン)ー白金カリウムー物理現象(PAーTCHーPTPtーPD)法:近接水酸基検出法の1つである過ヨウ素酸ーチオカルボヒドラジドータンパク銀ー物理現像法においてタンパク銀の代りにトリクロロ(エチレン)白金カリウムを用いる改良法を考案し良好な結果を得た。トリクロロ(エチレン)白金カリウムは、従来用いられて来たタンパク銀と比較して、(1)チオカルボヒドラジドとの反応を暗室で行なう必要がない、(2)還元後の最終反応産物が白金であるため非常に病い現象核となりうる、などの利点がある。 1.PAーTCHーSPーPD法と成熟ラットの中枢神経系組織に適用し、その結果をPAS法を適用して得られる結果と比較した。中枢神経系とりわけ終脳、小脳、脳幹、脳室周囲器官(脳弓下器官、交連下器官、終板器官、最後野、松果体など)、脳室系上衣と脈絡叢上皮などにおける多数の糖タンパク含有構造はPAS法に比較してPAーTCHーSPーPD法に明らかに強く反応するほか、後者によれば前者では検出できない諸構造が糖タンパク含有性であることが見出された。
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