研究課題/領域番号 |
01480148
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
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研究分担者 |
林 日出喜 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10218589)
村上 尚 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)
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キーワード | インスリンレセプタ- / チロシンキナ-ゼ / PIー3キナ-ゼ / インスリンレセプタ-遺伝子異常 / 糖尿病 |
研究概要 |
1.インスリンシグナル伝達機構の解析 従来まで、インスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼの基質はいろいろ報告されているが、それらが本当の生理的役割をもつチロシンキナ-ゼの基質であるのかどうか明らかではなかった。昨年、PIタ-ンオ-バ-の中の新しい酵素であるPI3キナ-ゼがインスリンシグナル伝達のメディエ-タ-の1つである可能性が示唆された。そこで高度に精製したPI3キナ-ゼが精製したインスリンレセプタ-によりin vitroの系でインスリン反応性にリン酸化されるかどうかを検討した。その結果、PI3キナ-ゼの85Kサブユニットが、活性化されたインスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼによりリン酸化されていることが明らかとなり、このチロシンリン酸化によりPI3キナ-ゼの活性化が起っている可能性が示唆された。in vivoおよびin vitroの結果よりPI3キナ-ゼがインスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼの生理的な基質の1つであることがほぼまちがいないと思われる。 2.インスリンレセプタ-異常型糖尿病の発見と解析 千葉大学第二内科との共同研究により、新たなインスリンレセプタ-遺伝子異常型糖尿病を発見した。これは母方遺伝子のβサブユニット14エクソンが欠失しているためにβサブユニットの大部分が欠失していることになる。この遺伝子異常は同一家族内に5人存在するが、1人は肥満を伴い糖尿病を発症している。1人は境界型であり、残り3人は発症していない。この症例はインスリンレセプタ-異常型糖尿病はその変異により症状が多彩であり、また正常人にもレセプタ-異常が存在することが明らかになった。この症例は、従来のインスリン非依存型(成人型)糖尿病の遺伝因子としてインスリンレセプタ-遺伝子異常の存在が示唆された。
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