研究課題/領域番号 |
01480148
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
|
研究分担者 |
林 日出喜 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10218589)
村上 尚 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
キーワード | インスリンレセプタ- / 遺伝子発現 / Sp1 / シグナル伝達 / チロシンキナ-ゼ / PIー3キナ-ゼ |
研究概要 |
1.インスリンシグナル伝達機構の解析 従来まで、インスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼの基質はいろいろ報告されているが、それらが本当の生理的役割をもつチロシンキナ-ゼの基質であるのかどうか明らかではなかった。昨年、PIタ-ンオ-バ-の中の新しい酵素であるPI3キナ-ゼがインスリンシグナル伝達のメディエ-タ-の1つである可能性が示唆された。そこで高度に精製したPI3キナ-ゼが精製したインスリンレセプタ-によりin vitroの系でインスリン反応性にリン酸化されるかどうかを検討した。その結果、PI3キナ-ゼの85Kサブユニットが、活性化されたインスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼによりリン酸化されていることが明らかとなり、このチロシンリン酸化によりPI3キナ-ゼの活性化が起っている可能性が示唆された。in vivoおよびin vitroの結果よりPI3キナ-ゼがインスリンレセプタ-チロシンキナ-ゼの生理的な基質の1つであることがほぼまちがいないと思われる。 2.インスリン受容体遺伝子発現調節機構の解析 インスリンレセプタ-プロモ-タ-領域にはSp1が結合する可能性のあるGーC_<box>は、N末端上流約400〜440塩基対に3ケ所、上流590〜620塩基対に4ケ所、計7ケ所存在するが、新しいCATassay系を用いたプロモ-タ-領域のdeletion mutantの実験、DNaseI foot printing,gelretardation assayより、IRのN末端より約600塩基対上流にある4つのGーC_<box>が通常のIRmRNA転写に必須であり、残りの3つのGーC_<box>には通常の状態ではSp1タンパクは作用していないことが明らかとなった。
|