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1991 年度 実績報告書

脂肪酸伸長酵素系における代謝調節

研究課題

研究課題/領域番号 01480150
研究機関大分医科大学

研究代表者

竹下 正純  大分医科大学, 医学部, 教授 (50019551)

研究分担者 調 恒明  大分医科大学, 医学部, 助手 (50179058)
吉田 敏  大分医科大学, 医学部, 助教授 (50158440)
指吸 俊次  大分医科大学, 医学部, 助教授 (00019564)
キーワード脂肪酸伸長酵素 / ミエリン形成 / 脂肪酸縮合酵素 / モノエン脂肪酸 / NADHーシトクロムb_5還元酵素 / 部位特異的変異 / 2ーケトアシルCoA還元酵素 / 動脈硬化
研究概要

ミクロソ-ムの脂肪酸伸長酵素系は体細胞に普遍的に存在しており、神経系においては、ミリエン形成に、血管系においては動脈硬化に関連して重要である。反応は縮合、第1段還元、脱水、第2段還元の4段階に分かれる。縮合反応が第1の律速段階と考えられているが、第1段還元反応も調節に関係している可能性がある。われわれはこの2つの調節段階に関連して次の成果をおさめた。
1)縮合反応の調節:熱処理ミクロソ-ムあるいは血清アルブミンが縮合酵素を活性化することが判明し、従来活性が弱くて解析不可能であった動脈壁における脂肪酸縮合反応について解析を行なうことが可能となった。不飽和脂肪酸による縮合反応の調節についてこの系を用いて解析した。モノエン脂肪酸特にC20:1およびC16:1が最も強く飽和脂肪酸縮合反応を抑制した。従ってこれらのモノエン脂肪酸が飽和脂肪酸伸長反応の調節上意味があるものと考えられる。
2)還元反応に関与する酵素系:第2段の2ーケトアシルCoA還元酵素系に関与する電子伝達系について研究を進め、この系に関与するNADHーシトクロムb_5還元酵素の部位特異的変異により、分子構造と活性の関係について調べた。Serー127→ProおよびSerー127→Ala変更酵素はKcat/Km(NADH)が正常酵素に比し非常に低かった。。また変異酵素は正常酵素に比し熱安定性が悪かった。すなわち、Serー127は酵素のNADH結合部位の講造を保つのに重要と見ることができる。
従来化学修飾によりCysー283がNADHの結合に関係ありとされていたが、Cysー203、ー273、ー283、ー297についてSer、Ala、Glyに変異した酵素を使って調べたところ、いずれも酵素反応に必須ではなく、Cysー273のみは反応を促進していることが判明した。また還元型の本酵素とNADの相互作用にCysー283が関与すると見られていたがこれも否定された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yybisui Toshitugu: "Structural Role of Serine 127 in the NADHーBinding Site of Human NADHーCytochrome b_5 Reductase." Journal of Biological Chemistry. 266. 60-70 (1991)

  • [文献書誌] Takeshita Masazumi: "Activation of Fatty Acid Condensation in Rat Brain Microsomes." Neurochemical Research. 16. 174 (1991)

  • [文献書誌] Tamura Minoru: "Stabilization of Human Neutrophil NADPHーoxidase Activated in a Cellーfree System by Crosslinking" FASEB Journal. 5. A636 (1991)

  • [文献書誌] Ogata Kenichi: "Spermine Downーregulates Superoxide Generation Induced by fMetーLeuーPhe in Electropermeabilized Human Neutrophils" Biochemical and Biophysical Research Communications. 182. 20-26 (1991)

  • [文献書誌] Yoshida Satoshi: "Change of Conformational Disorder in Membrane Lipids in Pulmonary Artery of Monocrotalineーinjected Rats Detected in situ by Fourier Transform Infrared Spectroscopy" Vibrational Spectroscopy. (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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