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1990 年度 実績報告書

BUF/Mna系ラット胸腺腫発生に対するヌ-ド遺伝子の抑制効果

研究課題

研究課題/領域番号 01480168
研究機関名古屋大学

研究代表者

松山 睦司  名古屋大学, 医学部, 教授 (80073112)

研究分担者 児島 昭徳  名古屋市衛生研究所, 環境医学部, 部長 (60073136)
キーワードBUF / Mna系ラット / 胸腺腫 / ラットヌ-ド遺伝子 / BUF / Mnaーrnu系ラット / 胸腺腫発生の抑制
研究概要

1.BUF/Mnaー<rnu/+>___ー系ラットにおける胸腺腫発生の抑制に関する検索:(1)BUF/Mna系ラットへの<rnu>___ー遺伝子の導入のため退交配を繰り返し,20代まで進め、congenic nude ratとして確立した。(2)退交配19代のラットを用いて<rnu>___ー遺伝子のsingle dosageによる6週齢時の胸腺サイズの減少を再確認した。また退交配17代のラットを生後18ヵ月で屠殺し、胸腺腫発生を検索したところ、完全な胸腺腫発生抑制効果を再確認した。
2.<Tsrー1>___ーに関する分子生物学的検索:(1)BUF/MnaおよびACI/NMs系ラットより樹立した良性胸腺腫細胞株3例、悪性胸腺腫細胞株2例、正常胸腺細胞株2例について、EGFR、cーerbBー2、ret、kitの発現をノ-ザンブロット法にて検索した。これらの細胞よりpoly(A)+RNAを精製し、それぞれの遺伝子cDNAとハイブリダイズした結果、全ての細胞株でEGFRのみの発現を検出した。mRNAのサイズは約10kbと5.8kbで、正常肝のRNAで検出されるEGFRのサイズと一致していた。発現レベルは良性胸腺腫および正常胸腺由来の細胞株ではほぼ同じレベルであったが、悪性胸腺腫細胞株では数分の1に低下していた。
(2)BUF/Mna系ラット胸腺腫から、サテライトI DNAの92/93bpのモノマ-と185bpのダイマ-をpUC19プラスミドに挿入してクロ-ニングを行った。サテライトI DNAのモノマ-17クロ-ン、ダイマ-8クロ-ンの塩基配列を決定した結果、モノマ-はA、B、C、Dの四つのsubfamilyに分類され、ダイマ-はAB、BC、CDのいずれかの組合せであった。モノマ-の一つのクロ-ンのみは、いずれのsubfamilyにも分類されないため塩基配列を詳しく検討した。その結果、このクロ-ンは姉妹染色分体の不等交差に伴うDNAの欠失とsubfamily間のgene conversionによって生じたと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masuda,A.: "Establishment of functional epithelial cell lines from a rat thymoma and a rat thymus." In Vitro Cell Develop.Biol.26. 713-721 (1990)

  • [文献書誌] Kinoshita.Y.: "New thymocyte growth factor from thymic epithelial cell line." Cell.Mol.Biol.36. 429-438 (1990)

  • [文献書誌] Matsuyama,M.: "Genetic regulation of the development of glomerular sclerotic lesions in the BUF/Mna rat." Nephron. 54. 334-337 (1990)

  • [文献書誌] Matsuyama,M.T.C.Jones,J.M.Ward,U.Mohr,and R.D.Hunt (eds.): "Monographs on pathology of Laboratory Animals.Hematopoietic System." SpringerーVerlag,Berlin, 6 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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