研究課題/領域番号 |
01480201
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
磯 博康 筑波大学, 社会医学系, 講師 (50223053)
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研究分担者 |
小町 喜男 大阪府立成人病センター, 所長 (50134242)
嶋本 喬 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (50143178)
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キーワード | 脳卒中 / CT調査 / 疫学調査 / 穿通枝系脳梗塞 / 皮質枝系脳梗塞 / リスクファクタ- |
研究概要 |
我国の脳卒中の発生率、死亡率は近年減少傾向にあるとはいえ、発生年齢の高齢化に伴い、寝たきり、痴呆の主要な原因として依然として社会的に重要な疾患である。近年、脳出血の発生率は脳卒中予防対策の普及、生活環境の好転に伴い激減したが、最近のCT検査の普及に伴い、従行臨床的に把握し難かった限局性の小出血が目立つようになっている。脳梗塞については、従来欧米に多いとされてきた皮質枝系脳梗塞の増加が臨床の場で指摘されている。近年のCTの普及により脳出血の確定や、脳梗塞を穿通枝系脳梗塞、皮質枝系脳梗塞に分類し、さらに皮質枝系脳梗塞を塞栓型・血栓型に分ける詳細な病型分類が、フィ-ルド調査においても可能になってきた。本研究は我々が長年疫学研究を行い脳卒中の発生状況を把握しているフィ-ルドにおいてCT所見を用いた病型分類基準を用いて、詳細な病型別を行い、その発生率及びリスクファクタ-を解明することを目的とする。 秋田県の2農村と茨城県の1農村における男女40才以上の脳卒中発生例203例のうち、CT所見が得られた142人(実施率70%)を中心として、その病型別頻度を性、年齢別に検討した。次に、Nested caseーcontrol studyの疫学的手法を用い、脳卒中発生前の検診成績を性、年齢、集団をマッチさせた脳卒中非発生者の成績と比較することにより、脳卒中の病型別の発生要因の検討を行った。その結果、わが国において、欧米諸国に比し、脳出血及び穿通枝系脳梗塞の占める割合が大きく、逆に皮質枝系脳梗塞の占める割合が小さいことが明らかになった。さらに、病型別の発生要因の検討により、従来の疫学研究では明らかにされなかった穿通枝系脳梗塞と高血圧、皮質枝系脳梗塞と心房細動及び血清総コレステロ-ル高値との関連を示す成績が得られた。
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