研究課題/領域番号 |
01480203
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒記 俊一 東京大学, 医学部(医), 教授 (00111493)
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研究分担者 |
丹羽 真一 東京大学, 医学部(医), 助手 (30110703)
川上 憲人 東京大学, 医学部(医), 助手 (90177650)
村田 勝敬 東京大学, 医学部(医), 助手 (80157776)
横山 和仁 東京大学, 医学部(医), 講師 (00158370)
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キーワード | 神経、精神、行動障害 / 予防医学 / 疫学 / 神経伝導速度分布 / 大脳誘発電位 / 事象関連電位 / 心電図R-R間隔変動 / 神経行動テスト |
研究概要 |
1.最新の電気生理、神経行動および疫学的解析法を用いて広範な神経、精神および行動障害を予防医学的見地より解析し、予後管理に役立てることを目的として研究を行った。以下の成果を得た。 (1)神経伝導速度分布(DCV)、各種大脳誘発電位、事象関連電位、身体平衡機能、神経行動テスト等の各種の神経・精神・行動機能の測定が同時にかつ移動して測定できるようセットした。 (2)各種の有害物質および物理的環境因子に暴露する作業者と中毒・職業病患者で前項の測定と疫学的解析を行い、以下を明らかにした。 (a)VDT作業による視覚誘発電位潜時遅延、(b)鉛作業者(血中鉛60μg/dl以下)の事象関連電位潜時遅延と心電図RR間隔変動低下、(c)局所振動による聴覚誘発電位潜時遅延、(d)n-ヘキサン、タリウム、アルコ-ルおよび局所振動による伝導速度の速い(太い)神経線維の優先的障害。 (3)職業ストレスおよび感情障害に関する質問紙調査により、(a)職業ストレスによるHbAlC増加を見出し、また(b)新たな質問紙法として感情プロフィ-ル検査(POMS)を確立した。 2.現在、老年痴呆等の疾患や上記以外の有害因子についても解析中である。また、平衡機能測定や動物実験によるメカニズム分析も行っている。次年度は、これらも含め総合的に研究成果をまとめる予定である。 3.備品費は、聴力計(聴性誘発電位測定時の聴力障害スクリ-ニング)、平衡機能計(身体平衡機能測定)およびバランサ-(血中鉛等の測定に使用)の購入に充てた。残りの補助金はすべて研究に必要な消耗品等へ充当した。
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