本研究は、健康管理のための情報システムを構築するにあたり、その効用、効率を高めると思われるニュ-メディアを利用することを検討すると同時に健康管理に必要な情報は何かということを検討することを目的とし2年間の研究補助を受けた。 健康管理情報の情報管理におけるニュ-メディアの利用方法としては「集中管理」と「分散管理」および「共通管理」の三部に分けて考えることを提唱し、その三種の管理の中で一年目は集中管理におけるニュ-メディアの利用法、二年目は分散管理における利用法を検討した。 集中管理におけるニュ-メディアの利用は、大容量の記録媒体としての光ディスクや光磁気ディスクの利用が中心で、特にこれまで健康管理情報システムに不足していた画像情報の記録すなわち画像デ-タベ-スとして利用できるシステムを構築した。 分散管理におけるニュ-メディアの利用としてはカ-ドメディアの利用の検討であり、そのカ-ドメディアとして光カ-ドとICカ-ドのどちらを採用するかという選択の問題があったが、記憶容量と価格で現在の状況では優れている光カ-ドを採用したシステムを構築した。 このシステムのモデル運用として健康管理のモデル地域として検討を行ってきている住民の健康検診情報を対象としておこなった。 問題としては、もう一つの管理方法である「共通管理」としてのデジタル通信網の利用の検討がされていないことと、本研究のもう一つの目的である「情報の選択」の検討結果がでていないことであるが、これ等はある程度の情報の量および質の蓄積が行われたの後の課題となる。
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