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1989 年度 実績報告書

自己免疫疾患における主要病態としての多クロ-ン性B細胞活性化の機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480216
研究機関東京大学

研究代表者

宮本 昭正  東京大学, 医学部(病), 教授 (80010239)

研究分担者 西岡 雄一  東京大学, 医学部(病), 助手 (90218123)
広畑 俊成  東京大学, 医学部(病), 助手 (90189895)
木佐木 友成  東京大学, 医学部(病), 助手 (20169840)
井上 哲文  東京大学, 医学部(病), 助手 (30092141)
キーワードBリンパ球 / Tリンパ球 / リウマチ因子 / LFA1 / 抑制性T細胞 / CD45R分子
研究概要

本年度は、抗CD3抗体刺激を用いる実験系によって、健常人末梢血中のBリンパ球・Tリンパ球の性質について基礎的な実験を行った。特にBリンパ球活性化に必要なTリンパ球表面分子・正常人Bリンパ球の中に存在する自己抗体産生(特にリウマチ因子産生)クロ-ンの大きさと性質・正常人T細胞のサプレッサ-細胞への分化能の3点につき重点的に検討した。それによって種々の重要な知見が得られた。まず、抗CD3抗体により活性化されたT細胞はLFA1分子を介してB細胞に活性化シグナルを送っていることが示唆された。こうして活性化されるB細胞の中には抗DNA抗体やリウマチ因子を産生するクロ-ンが少なからず含まれている。つまり、正常人の末梢血中にも自己抗体を産生しうるBリンパ球が相当数存在することが判明したわけで、これは各疾患の発生機序を考える上で重要な発見である。特に、リウマチ因子産生細胞は黄色ブドウ球菌と強い親和性が認められた。また正常人Bリンパ球1000個につき平均3個の細胞がリウマチ因子を産生しうるという驚くべき知見が得られた。一方、抗CD3抗体刺激下では従来サプレッサ-と考えられてきたT8細胞のみならず、従来ヘルパ-と考えられてきたT4細胞も、B細胞の免疫グロブリン産生細胞への分化を著明に抑制した。さらに抗CD45R抗体によってT4・T8細胞をそれぞれ分画し、それらのサプレッサ-機能を検討したところ、T4・T8に拘らず、CD45R陽性細胞がCD45R陰性細胞に比して、より強いサプレッサ-機能を発揮することが判明した。これも、従来のサプレッサ-T細胞に関する知見を根本的にくつがえすもので、やはり各種自己免疫疾患(特に全身性エリテマト-デス)の発症機序を考える上で重要な所見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirohata S,Inoue T,and Miyamoto T: "T cell regulation of in vitro IgM-rheumatoid factor production by normal human B cells" Jpn J Allergol. 39. (1990)

  • [文献書誌] Hirohata S,Inoue T,and Miyamoto T: "Frequency analysis of human peripheral blood B cells producing IgM-rheumatoid factor" J Immunol.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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