研究課題/領域番号 |
01480234
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小池 隆夫 千葉大学, 医学部, 講師 (80146795)
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研究分担者 |
高林 克日己 千葉大学, 医学部, 助手 (90188079)
岩本 逸夫 千葉大学, 医学部, 助手 (10111436)
冨岡 玖夫 東邦大学, 医学部, 教授 (20009632)
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キーワード | 気管支喘息 / 好酸球 / サイトカイン / ロイコトリエン / 化学伝達物質 / 抗アレルギ-薬 |
研究概要 |
気管支喘息の重症化・慢性化には好酸球による気道炎症が重要な役割を果していると考えられている。そして気道組織内に浸潤した好酸球は種々のサイトカインや化学伝達物質により機能目に活性化され組織傷害性を発揮する。本研究ではまずヒト臍帯血単核球をILー3とILー5と共に4週間培養することにより好酸球のみを誘導する実験系を確立し、この好酸球の増殖・分化に対する各種サイトカインの調節的役割を検討した。はじめにIFNーγ(5ー500unit/ml)をDay0から添加すると、非常に低濃度(5unit/ml)で好酸球の増殖分化が80%以上抑制された。ILー4(10ー300unit/ml)を添加し好酸球の増殖分化に対する効果が見ると、ILー4も同様に10unit/mlから用量依存性に好酸球の増殖分化の抑制(70ー86%の抑制)を示した。しかしILー4の添加では全細胞数の低下は軽度で、T細胞の増加を認めた。ILー2も低濃度で好酸球の分化増殖を抑制した。以上からILー2、ILー4、IFNーγはいずれも直接または間接的にヒト好酸球の増殖分化を抑制すると考えられた。次に好酸球増多を呈する患者末梢血より得られた精製好酸球を用いて,各種抗アレルギ-薬に化学伝達物質遊離抑制作用を検討した。実験系としては精製ヒト好酸球をカルシウムイオノフォアまたは血小板活性化因子にて刺激し、ロイコトリエンC_4(LTC_4)産生とECP遊離を調べた。その結果β_2刺激薬プロカテロ-ルはLTC_4産生とECP遊離共に抑制し、LTC_4産生をより強く抑制した。さらに新しい抗アレルギ-薬TBXも上記刺激によるヒト好酸球からの化学伝達物質遊離を用量依存性に抑制した。したがって、この好酸球からの化学伝達物質遊離の実験系は、好酸球が気管支喘息に直接関与していることから試験管内の有用な薬物スクリ-ニング法を供すると考えられる。
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