研究課題/領域番号 |
01480247
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻原 俊男 大阪大学, 医学部, 教授 (60107042)
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研究分担者 |
阪口 勝彦 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
大塚 篤弘 大阪大学, 医学部, 助手 (60213766)
檜垣 実男 大阪大学, 医学部, 助手 (70189744)
三上 洋 大阪大学, 医学部, 講師 (80173996)
真杉 文紀 大阪大学, 医学部, 助教授 (20165707)
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キーワード | 本態性高血圧症 / 内因性ジギタリス様物質 / ウワバイン様免疫活性 / 抗ウワバインモノクロナル抗体 / 立体特異性 / ナトリウム利尿因子 |
研究概要 |
目的:本態性高血圧症の原因物質と考えられる内因性ジギタリス様物質と高血圧との関係を検討し、内因性ジギタリス様物質の部分精製と化学的性質を一部解明した。方法:ヒト血中内因性ジギタリス様物質の測定はウワバイン免疫活性で行った。またウサギポリクロナル抗体とマウスモノクロナル抗体を作成して血中のウワバイン様免疫活性を測定した。内因性ジギタリス様物質の部分精製は本態性高血圧症患者の血漿をクロロホルム・メタノ-ル抽出し、高速液体クロマトグラフィにて精製した。結果:本態性高血圧症患者血中にはウワバイン様免疫活性が認められた。血中ウワバイン様免疫活性は減塩食で有意に低下し、増塩食で有意に増加した。血中のウワバイン様免疫活性をCLC-CNカラム、HCG-15SHカラムなどにて部分精製し、質量分析計の結果、分子量数百の脂質であることが判明した。原発性アルドステロン症患者の術前にはウワバイン様免疫活性が検出されたが、術後には検出されなかった。抗ウワバインモノクロナル抗体はウワバイン、ジゴキシン、ウワバゲニンなど(ステロイド骨格のA-B-C-D環がcis-trans-cis型)やウザリゲニン(trans-trans-cis型)ともに結合活性を示し、アルドステロン、コルチゾ-ル、アンドロステロンなど(trans-trans-trans型)や胆汁酸(cis-trans-trans型)とは全く結合しなかった。またラムノ-ス(ウワバイン糖鎖部分)、ブチロラクトン(ウワバインラクトン部分類似構造)やアラキドン酸やリノ-ル酸などの脂肪酸類、PAF等とも結合活性を示さなかった。考察:ウワバイン様免疫活性の部分精製により、本因子の分子量が数百程度の低分子物質であり、モノクロナル抗体の特異性の結果から、本因子の構造部分にステロイド構造のBCD環の立体構造がtrans-cis型の構造のみを識別し、その構造はメチル基、水酸基および水素原子が同じ方向に配位して並ぶ構造である可能性があることが明らかになった。
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