研究課題/領域番号 |
01480249
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
日和田 邦男 愛媛大学, 医学部, 教授 (00108391)
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研究分担者 |
重松 裕二 愛媛大学, 医学部, 助手 (90206087)
村上 英紀 愛媛大学, 医学部, 講師 (90110832)
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キーワード | カルポニン / 細い線維 / 平滑筋 / ミオシン軽鎖MgATPase活性 / cDNA / ウシ大動脈 |
研究概要 |
本研究の目的は心筋の収縮制御タンパク質であるトロポニンTと平滑筋でトロポニンTに相当するタンパク質であるカルポニンの遺伝子発現とその調節の観点に立って、心筋および平滑筋細胞の形態学的変化や機能的変化に対応した収縮タンパク質の分子変換のメカニズムを明らかにすることである。 本年度はまずカルポニンの簡便にして、効率のよい精製法を確立するところから出発した。ウシ大動脈平滑筋から4ステップでカルポニンとカルデスモンを同時に単離する方法を開発した(文献1)。次にウシ大動脈平滑筋から細い線維(thin filaments)を単離する作業にかかった。今迄はカルポニンは細い線維固有の収縮調節タンパク質とは考えられていなかったが、私達の方法で細い線維を単離すると、常にアクチン、トロポミオシン、カルポニンとカルデスモンガ28:4:4:1の割合で存在すること、更に今迄の方法で単離した細い線維(精製の過程でカルポニンがはずれてしまう)に別に単離したカルポニンを加え再構成したとき、私達の新しい方法で得た細い線維とが、ミオシンの軽鎖MgATPase活性を抑制することを明らかにした(文献2)。また、カルポニンのミオシン軽鎖MgATPase活性に対する影響についてKineticsを研究した(文献3)。ひきつづぎ、ウシ大動脈平滑筋より抽出したmRNAからcDNAライブラリ-を作成し、このライブラリ-の中からカルポニンのcDNAをPRCを利用して増幅中である。増幅されたcDNAに対して、抗カルポニン抗体またはカルポニンの部分アミノ酸配列より決定した合成ヌクレオチドを用いスクリ-ニングを行う。
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