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1991 年度 実績報告書

腎以外の臓器内におけるレニンの細胞局在,生合成過程および放出に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480251
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

福地 総逸  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60004769)

研究分担者 水野 兼志  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20128557)
キーワードレニン / アンジオテンシンI / アンジオテンシンII / 血管壁 / 変換酵素阻害剤 / レニン阻害剤
研究概要

〈目的〉腎以外の臓器からのレニンおよびアンジオテンシンの放出の有無ならびにその機序を明らかにする。〈方法〉(1)雄性SpragueーDawley系ラットの後肢血管を,Kreb_5Ringer緩衝液にて潅流(流速4ml/min)し,潅流液中のレニン活性,アンジオテンシン(A)IおよびAIIを測定した。次いで,潅流液中にAI変換酵素阻害剤(カプトプリル,デラプリル),プロスタグランディン合成阻害剤(インドメタシン),β遮断剤(プロプラノロ-ル),β刺激剤(インプロテレノ-ル)あるいは特異的AII受容体拮抗剤(MKー954)を添加し(いずれも10^<ー9>〜10^<ー6>M),レニン,AI,AII放出の変化を検討した。(2)ヒト臍帯静脈をKreb_5Ringer液にて潅流(流速6ml/min)し,カプトプリル,デラプリル,あるいは特異的ヒト・レニン阻害剤(KRー拐1314)のレニン,AIおよびAII放出に対する効果を検討した。〈結果〉(1)単離後肢からのAIおよびAIIは,潅流開始後少なくとも3時間は一定であった。これに対し,レニン活性は潅流液中に全く検出されなかった。カプトプリル,デラプリルあるいはインドメタシン(いずれも10^<ー6>M)の添加により,AII放出はそれぞれ約54%,61%,50%低下した。一方,プロラノロ-ルおよびイソプロテレノ-ルは,AI,AII放出に影響を与えなった。MKー954(10^<ー6>M)添加により,AI放出は約4倍,AII放出は約3倍に上昇したが,レニン活性は潅流液中に全く検出されなかった。(2)ヒト臍帯静脈の潅流系において,レニン活性は潅流液中に検出されなかったが,AIおよびAII放出は少なくとも2時間は一定の割合で認められた。AII放出はカプトプリルにより約45%,デラプリルにより約60%,KRIー1314により約75%低下した。〈考案ならびに結論〉血管壁には独自のレニン・アンジオテンシン系が存在すると考えられる。血管組織中のレニンは福腎皮質や神胞中のレニンとは異なり細胞外には放出されず細胞内においてアンジオテンシンを生成することにより, 血管低抗の調節に関与するものと推察される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Keni Mizuno: "Effect of delapril hydrochloride on angiotensin II release from isolated rat hind legs." Eunopean Journal of Pharmacology. 184. 167-172 (1990)

  • [文献書誌] Kenji Mizuno: "Vascular reninーangiotensin system;an overview of its function in blood presure regulation" Pharmacologg(Life Science Advances). 9. 335-344 (1990)

  • [文献書誌] Kenii Mizuno: "Direct proof for local generation and release of angiotensin II in peripheral human vascular tissue" American Journal of Hypertension. 4. 67S-72S (1991)

  • [文献書誌] Kenji Mizuno: "The antihypertensive mechanism of delapril,a newly developed converting enzyme inhibitor,is reolated to the the suppression of vascular angiotensin II release in the spontaneonily hypertensive rat" Anerican Journal of Hypertension. 4. 60S-66S (1991)

  • [文献書誌] Kenji Mizuno: "Effet of delapril on the vascular angiotensin II release in isolated hind legs of the spontaneously hypertensive rat:Evidence for Potential relevane of vascular angiotensin II to the maintenance of hyoertensive." Clivical and Experimental Pharmacology and physiology. 18. 619-625 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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