研究課題/領域番号 |
01480261
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
千葉 峻三 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50045374)
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研究分担者 |
鈴木 信寛 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50216420)
吉田 幸一 札幌医科大学, がん研究所, 講師 (60117653)
山中 樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70045508)
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キーワード | ヒト・サイトメガロウイルス / DNA検出法 / ポリメラ-ゼ連鎖反応 / PCR法 |
研究概要 |
昨年度はヒト・サイトメガロウイルス(HCMV)のLA領域のプライマ-を用いたPCR法を開発し、尿検体からのHCMV検出において有用性が示された。今年度はHCMVの再活性化を捕捉する手段としてCombined reverse transcriptionーPCR法(RTーPCR法)を開発した。 1.HCMV・AD169株のimmediate early(IE)領域にDNAで346bp、RNAで232bpの増幅断片を設定してprimerを作成した。PCRはSaikiらの方法に準じ、DNA Thermal Cyclerを用いて30サイクル増幅した。ウイルスmRNAの検出は、検体から抽出したRNAにreverse transcriptaseを作用させてcDNAを合成してPCRを行った。 2.作成したプライマ-はHCMVのDNAを増幅したが他のヘルペス科ウイルスDNAやMRCー5細胞DNAを増幅せず、特異性が確かめられた。また、検出感度を検討した結果、10^<ー3>〜10^<ー4>pgのHCMV・DNAの検出が可能であった。 3.HCMVをMRCー5細胞に感染させたあと経時的にmRNAの検出を試みたところ、感染後24、48、72時間では検出できたが、96時間以降は検出できなかった。 4.前年度に報告したLAのプライマ-と今回作成したIEのプライマ-を併用することにより、DNAレベルでのHCMVの検出はより確実となった。また、in vitroの系でRTーPCRによりmRNAが検出し得たことから、今後臨床検体について潜伏感染時と再活性時のIEのmRNAの発現状態について検索することが可能になった。
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