研究課題
一般研究(B)
線維芽細胞における機能蛋白質の発現様式の検査法としての二次元電気泳動法を確立し、多数の蛋白質の同体スクリ-ニングをおこなった。これまでのところ、特定の疾患と直接結びつく異常を発見するには至っていない。しかしパ-ソナルコンピュ-タを用いた簡易操作法は、今後より広い範囲での病因検索に用いることができるものと期待される。軟骨形成不全症に認められた異常蛋はスポットの解析を更にすすめた。この部分のみを目的とした分析を多数正常・疾患例におこなったところ、最初に考えたような疾患特異性のあるものではなく、量の違いはあるものの、特には他の個体にも検出し得ることが分かった。それは疾患の有無とは直接関係ないように思われた。従って本疾患の病因に直接結びつけることはできないという結論であった。しかし決してすべての個体に発現しているわけではないという事実はあり、その生現的意義の検索を開始したが、はっきりと解明することはできなかった。第三の成果は、上記のような、特定の疾患の蛋白質検出という方向への分析と同時に、遺伝子のレベルでの知見が確立した疾患として、我々がこれまでに分析をつづけてきた遺伝性ライソゾ-ム病の変異遺伝子の分析、発現蛋白質の特性の検討をおこなった。この研究により、異なった遺伝子変異が蛋白質機能障害のちがいとなってあらわれること、旦つそれには人種差のあることを明らかにした
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