研究課題/領域番号 |
01480265
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
島田 眞路 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (10114505)
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研究分担者 |
大竹 直人 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40194188)
窪田 泰夫 山梨医科大学, 医学部, 助手 (10126047)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | Thyー1^+dendritic epidermal Cell / T Cell receptor / T Cell receptor γδ / perforin / Killer T Cell / ILー2 / nude mouse / rat |
研究概要 |
本研究の目的は第1にThyー1陽性樹枝状表皮細胞(Thyー1^+DEC)のT細胞レセプタ-(TCR)表現を検討することである。 Thyー1^+DECを約50倍にecrichし、抗CD3モノクロ-ナル抗体や抗γ鎖抗体による免疫沈降法により、35kd,45kdのTCRγδをdetectした。 Thyー1^+DECは、TCRαβではなくTCRγδを表現することが明らかとなった。 第2の目的は、その機能を検討することである。われわれはヌ-ドマウス由来Thyー1^+DEC細胞株又はクロ-ンを樹立した。細胞障害活性を検討したところ、NK感受性、非感受性細胞を障害した。またキラ-T細胞に特異的なパ-フォリンの存在を検討したところ、mRNAレベル、タンパクレベルで表現していることが明らかとなった。そこで、Thyー1^+DECがin vivoでパ-フォリンを表現するかどうかを検討した。FACSを用いて、抗TCRγδ抗体で純化したThyー1^+DECは、ほとんどすべての細胞がパ-フォリンをもっていた。 これはThyー1^+DECはそのリガンドは未だ不明ではあるが、in situでキラ-T細胞の性質をもつことを意味する。これは本細胞が免疫防御機構のなかでfirst defenseの役割をはたすものと思われる。第3に老化によるThyー1^+DECの数の変動を検討した。 Thyー1^+DECは老化マウスでは有意に減少していた。そこでILー2投与により、その数の増加を期待したところ、若年マウスに比して反応程度は弱いものの、1Lー2によりその数が増加することを見出した。その細胞はCD3^+TCRγδ^+であり、Thyー1^+DECそのものが増加するものと考えられる。第4にThyー1^+DECはマウスのみに存在するとされ、ヒトをはじめその他のspeciesではその存在が明らかでなかった。われわれはラットのThyー1^+DEC相当細胞を同定する目的で、新しくdevelopされたラットの抗CD3モノクロ-ナル抗体を用いて検討した。ラットにはCD3^+TCRαβ^ーの樹枝状細胞が表皮内にマウスと同等数存在することを確認した。
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