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1989 年度 実績報告書

体表面からのインピ-ダンス測定による腫瘍の位置同定と温度計測に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480272
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

池田 哲夫  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50005253)

研究分担者 秩父 志行  近畿大学, 医学部, 教授 (40088539)
石原 準一郎  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (20024250)
岩波 保則  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40144191)
石井 直宏  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50004619)
早原 悦朗  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80024214)
キーワード生体組織の複素誘電率 / 体表面からの無侵襲測定 / 生体のインピ-ダンス計測 / インピ-ダンス測定用アプリケ-タ
研究概要

本年度は当該研究の初年度であり、まず生体組織のインピ-ダンス測定装置作成のための予備実験ならびに基本測定システムの精度等について検討を加えた。以下にその概要を示す。
最初に、各種アプリケ-タを設計し、その電磁界を理論計算し、その有効性について検討すると共に、試作実験を行った。試作したものは、6.5mm,4.7mm,3.0mm,2.0mmの4種類である。半径の大きいものは、感度もよく測定が容易であるが、高周波において高次モ-ドが発生し、誤差が大きくなるという欠点を有する。それらの点を総合して、外径3.0mmのプロ-ブを試用することとした。
測定系は、ネットワ-アクアナライザにより、反射係数の測定を行い、このデ-タより、被測定物質の誘電率と導電率(あるいは複素誘電率)を算出した。この結果、導電率がある程度の大きさを有する物質については、かなりの精度が得られていくと思われるが、誘電率の非常に大きな物質や損失の非常に小さな物質についての測定系については、更に検討を加える必要があり、これについては次年度以降の課題とする。
実際に測定を行った物質は、まず食塩水である。0.01〜0.9%の食塩水の誘電率と導電率を100〜300MHzの間で測定した。測定は10回行いその平均をとったものであるが、まだ、周波数特性を大きく有しており、容器の形状等にも検討の必要があるが、ほぼEr=80の結果は得られた。次に生体組織として、豚脂(ラ-ド)、肝臓、腿肉についての測定を試みた。肝臓と腿肉の差異については、導電率が0.4と0.6S/mということで、十分に識別することのできるデ-タが得られた。最後に鶏卵について、生卵とゆで卵、そして40日経過した古い卵についての差異についても測定を行った。これらの卵は誘電率において、大きな差異を生じ、識別のパラメ-タとして十分に用いることができる。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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