研究課題/領域番号 |
01480273
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
阿部 光幸 京都大学, 医学部, 教授 (00025587)
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研究分担者 |
西台 武弘 京都医療短大, 教授 (70093292)
小野 公二 京都大学, 医学部, 講師 (90122407)
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キーワード | 三次元治療計画 / 放射線治療計画 / レ-ザ-光 / 線量分布計画 / シミュレ-ション / マルチイメ-ジモニタ / CTシミュレ-タ |
研究概要 |
放射線治療の精度向上のためには、CTの三次元情報を最大限に活用した治療計画装置が必要である。我々が開発したCTシミュレ-タは、CTスキャナ、マルチイメ-ジモニタ、三次元線量計算装置、レ-ザ-光投光器が連結した統合システムであり、種々の三次元治療計画を可能とした。マルチイメ-ジモニタの採用により、放射線治療計画に初めて多数枚のCTの同時利用が可能となった。このシステムで用いた新しい計算法である三次元不均質線量分布計算法:Modified eguivalent TMR methodをビ-ム中心軸上断面のみならず、ム-ビ中心軸外の線量計算においても、臨床応用可能な精度の範囲内で実用化した。レ-ザ-光照射野投光器を用いることにより、不整形の照射野の設定がより簡便になり、付加機能としてCTガイド下バイオプシ-も可能となった。またすべての装置が、オンラインに結ばれたことにより、高精度治療計画に要する時間が最短20分程度と従来にくらべ、格段に短縮された。種々の臨床応用において、腫瘍と耐容線量制限臓器との近接した部位での治療計画や、複雑な照射野形状の治療計画、多門照射、接線照射の治療計画がより高精度にかつ短時間に実現可能となった。具体例としては、早期乳ガンに対する術後接線照射や、胸部縦隔腫瘍に対する斜入照射、脳腫瘍に対する限局照射、骨軟部腫瘍・眼か腫瘍への照射、膵癌に対する多門照射等が臨床応用上で有用であった。また矢状面・縦断面・ビ-ム端面等の三次元再構成断面、ビ-ムズアイビュ-、シミュレ-ション像等の三次元画像の臨床における有用性も確認された。
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