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1990 年度 実績報告書

ヨ-ド造影剤のリスク因子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480276
研究機関順天堂大学

研究代表者

片山 仁  順天堂大学, 放射線医学教室, 教授 (80053007)

研究分担者 住 幸治  順天堂大学, 放射線医学教室, 助教授 (40171300)
住江 寛俊  順天堂大学, 放射線医学教室, 講師 (30053127)
富田 貴  順天堂大学, 放射線医学教室, 助手 (20188783)
キーワードヨ-ザ造影剤 / 副作用 / リスク因子 / 造影剤
研究概要

今年度は、造影剤の副作用のリスク因子を、更に多数例を使って解析する一方、低浸塔圧造影剤の副作用の発現率について、関連三施設で調査を行い、その安全性を再確認した。
リスク因子の統計解析には、337,647例を使ってロジスティック解析法を使った。まず、患者の背景因子についてマ-ジングを行い。夫々のリスクをオッズ比で出した。1.何が重要なリスク因子か?オッズ比で示すと次のとおりであった。非イオン性造影剤は、従来のイオン性造影剤に比べと5.6倍安全である。造影剤副作用の既住のある者は4.7倍、喘息患者では10倍、心疾患を有する者は3倍であった。2.リスク因子が重なった場合の副作用発現率はどうなるか?副作用歴を有する者で、喘息と心疾患があるものでは、イオン性造影剤で12.13%、非イオン性造影剤で2.40%である。副作用歴がない者で、喘息と心疾患を有するものは、イオン性で2.87%、非イオン性で0.52%の副作用発現率である。造影剤使用歴がない者で、喘息・心疾患を有する場合は、イオン性で5.29%、非イオン性で0.99%である。副作用歴有,喘息・心疾患者有の群では、副作用歴無,喘息・心疾患無の群に比べて副作用の発現は120倍である。3.非イオン性造影剤使用で副作用症状がどの程度軽減されるか?急激な血圧低下8.3倍、意識消失7.5倍、心停止7.0倍、呼吸困難4.6倍、以上が主だった結果である。来年度は論文にまとめる予定である。
関連三施設での再調査は、すべて低浸透圧造影剤使用であったが、副作用全体の発現率は6.6%であった。重篤な副作用は0であった。詳しいデ-タは既に日医放会誌に投稿、印刷中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 宗近 宏次: "造影CTのための造影剤最適濃度オムニパ-ク7300とオムニパ-ク240の比較" 映像情報. 22. 651-655 (1990)

  • [文献書誌] Hitoshi Katayama: "Adverse Reactions to Ionic and Nonionic Contrast Media. A Report from the Japanese Committen on the Safety of Contrast Media." Radiology. 175. 621-628 (1990)

  • [文献書誌] Hitoshi Katayama: "A New Age for Contrast Media." Asian Medical Journal. 33. 405-408 (1990)

  • [文献書誌] 片山 仁: "ヨ-導造影剤の近況ー明と暗 高浸透圧,低浸透圧造影剤の副作用を中心に" 新医療. 17. 64-68 (1990)

  • [文献書誌] Hitoshi Katayama: "The contrast media controversy:Implications of a landmark safety study." Administrative Radiology. IX. 20-22 (1990)

  • [文献書誌] 住 幸治: "新しい造影剤" 臨床画像. 6. 8-15 (1990)

  • [文献書誌] 片山 仁: "造影剤の正しい使い方" 臨床と研究. 68. 167-173 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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