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1989 年度 実績報告書

アルツハイマ-型痴呆脳におけるガングリオシドの生化学的、負症組織化学的、神経病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480283
研究機関(財)東京都精神医学総合研究所

研究代表者

小坂 憲司  東京都精神医学総合研究所, 神経病理研究室, 副参事研究員 (60023800)

研究分担者 鈴木 康夫  静岡県立大学, 薬学部・生化学, 教授 (00046278)
キーワードアルツハイマ-型痴呆 / ガングリオシド / 剖検脳 / 生化学 / 免疫組織化学
研究概要

今年度はまずpreliminary studyとして、臨床・病理学的にアルツハイマ-型痴呆(ATD)と診断された3例(死亡時年齢48〜88歳、死後時間3〜13時間)と精神神経学的にも神経病理学的にも問題のない対照例6例(死亡時年齢34〜83歳、死後時間2〜20時間)を対象として、剖検時に-70℃に凍結保存された脳半球の前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉の各皮質・白質からpunch outした組織について、鈴木らが開発した高感度ガングリオシド測定法(従来の薄層クロマトグラフィ-法に酵素免疫染色法を応用した方法)により、GM1、GD1a、GD1b、GT1bを測定した。その結果、1)対照群において、各ガングリオシド値は年齢および死後時間により差がないこと、2)ATD群と対照群との間で、いずれの部位でもGM1,GD1a,GD1b、GT1bに明らかな差はみられないこと、3)各部位におけるGM1,GD1a,GD1bGT1bの組成を見ると、GD1aが前頭葉皮質・白質で低下していることが示された。
新しい方法では、ATD脳のガングリオシドに目立った変化がみられなかったが、文献ではATD脳で低下するという報告が多いことから、次のstudyとして、ATD5例、対照例3例について、従来から使用されている薄層クロマトグラフィ-法を使用して、各脳葉皮質・白質における種々のガングリオシドを測定し再検討している。まだ充分なデ-タの解析はなされていないが、GM1を中心にガングリオシドの低下がATDのいくつかの部位で認められている。この点、および神経病理学的変化との関係については次回に報告する。
1方、免疫組織化学的研究では、抗GM1抗体により、ATD脳のhypertrophic astrocytesとある種の老人班が染め出されることが明らかになり、現在両者の関連を検討中である。また、抗GD1a抗体による剖検脳の染色も現在試行中であり、これをATD脳にも適用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Iwamoto N.Suzuki Y.Kosaka,et al: "Cell membrane changes in brains manifesting senile plaques An immunohistochemical study of GM,membranous ganglioside" Brain Research.

  • [文献書誌] 小阪憲司,鈴木康夫ほか: "アルツハイマ-型痴呆脳におけるGM、ガングリオシドの変化" Dementia.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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