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1990 年度 実績報告書

重症感染症下におけるエネルギ-代謝の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480308
研究機関新潟大学

研究代表者

吉川 恵次  新潟大学, 医学部附属病院, 助教授 (60143765)

研究分担者 松尾 仁之  新潟大学, 医学部, 助手 (50199759)
田宮 洋一  新潟大学, 医学部, 助手 (70163681)
松原 要一  新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (90111723)
キーワード重症感染症 / ブドウ糖 / 脂肪酸 / エネルギ-代謝 / ラジオアイソト-プ / Constant infusion法
研究概要

重症感染症下の栄養管理時に非蛋白エネルギ-基質として投与されたブドウ糖,脂肪酸がどの様に代謝されるか,また一方の投与が他方の代謝にいかなる代謝上の影響を与えるかについて研究を進めている。平成2年度に行われた研究は以下のとおりである。
1.重症感染症群の対照群として雑種成犬に3種の完全静脈栄養(TPN)処方,すなわち非蛋白エネルギ-量の全量をブドウ糖とする(G群),非蛋白エネルギ-量の1/2を長鎖脂肪酸脂肪乳剤で置換する(L群),中鎖脂肪酸乳剤:トリオクタノインで置換する(M群),3種の処方でTPNを行った。これらの群において〔Uー^<14>c〕ーブドウ糖,〔6ー^3H〕ーブドウ糖併用のPrimedーconstant infusion法を施行し,ブドウ糖の代謝回転速度,酸化速度,内因性糖産生速度等を求めた。3群での投与アミノ酸量は同一であり総合ビタミン剤も投与した。すなわち,脂肪乳剤中の長鎖脂肪酸(LCFA),中鎖脂肪酸(MCFA)がブドウ糖の代謝にどのような効果を与えるかについて解析した。ブドウ糖の代謝回転速度にはL群,M群間に差は認められないものの,その酸化については差違がみられた。すなわちL群でのブドウ糖酸化速度はG群に比べ低値であるが,M群のそれはG群と同程度であった。換言すれば,LCFAに比べMCFAはブドウ糖の燃焼を抑制しないことが明らかとなった。これらの結果は第15回全米静脈経腸栄養学会(ASPEN:American Society for Parenteral and Enteral Nutrition,15th Clinical Congress:1991.1.27〜1.30サンフランシスコ)に於いて発表した。〔結果は同会の機関誌に投稿中〕
2.上記と同様のGー,Mー,Lー群におけるLCFA,MCFAそのものの燃焼をみるために血中 ^<14>Cーパルミチン酸, ^<14>Cートリオクタノインの比活性測定に関して予備実験を行っているところであるが,これらの方法を確立するに至っていない。また ^<14>CO_2採取法は確立した手技ではあるがなお方法の改良を企画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吉川 恵次: "重症感染症とエネルギ-代謝" 病態生理. 9. 912-914 (1990)

  • [文献書誌] Sato Nobuaki: "Glucose oxidation during total Parenteral nutrition containing long chain triglycerides differs from that containing medium chain triglycerides" Journal of Parenteral and Enteral Nutrition.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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