研究分担者 |
山川 久美 千葉大学, 医学部, 助手 (80191211)
門山 周文 千葉大学, 医学部, 助手 (30152763)
柴 光年 千葉大学, 医学部, 助手 (20162620)
藤沢 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
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研究概要 |
1,われわれは、肺非小細胞癌III期準治癒切除例、および非治癒切除例に対しIL2、LAK cellによる、術後免疫化学療法のrandomized controlled study をおこなっているが、平成2年3月現在までに原発性肺癌切除207例のうち、III期準治癒切除27例、および非治癒切除42例が登録されている。前者はCDDP,VDSによる科学療法(化療群),化学療法にIL2,LAK cell および Transfer factor,N-CWSによる免疫療法を加えた、免疫化学療法群(免化群)、および術後補助療法を行なわない対照群の3群にrandomize した。後者の非治癒切除例は、非治癒切除因子別に層別化し、術後の放射線療法、化学療法に免疫療法を加える(免療群)と加えない対照群とした。LAK cellは、末梢血由来のPb-LAK,所属リンパ節由来のRn-LAK,自家腫瘍細胞と混合培養後えられたリンパ球をIL2下で培養したSt-LAKの3種類を用いている。 2.現在までの成績では、III期準治癒切除例のうち、免化群は8例、化療群8例、対照群11例、また非治癒切除例では免療群21例、対照群21例であった。準治癒切除、非治癒切除全体の免疫療法を行なった群と行なわなかった群の術後生存率を比較してみると、前者の1生率94.5%、2生率66.1%、後者のそれは1生率73.6%、2生率46.7%で、免疫療法を加えた群の成績が有意に良好であった(Generalized Wilcoxen test)。 3.肺癌非切除例や術後再発例に対しても、積極的にIL2,LAK cellにより治療を試み、癌性胸膜炎に対するSt-LAKの投与でCR 1例、転移性肺腫瘍に対するPb-LAKの局注でPR1例、さらに化学療法、放射線療法併用したLAK cellの気管支動脈内投与(LAK-BAI)で2例にPRが得られている。 4.また、In vitro の基礎的検討でも、自家腫瘍細胞に対する各種LAK細胞の細胞障害活性を調べ、St-LAK,Rn-LAK細胞は、抹消血より得たPb-LAK細胞より、高い活性が得られることが認められた。
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