研究課題/領域番号 |
01480348
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
柴崎 尚 群馬大学, 医学部, 講師 (20106925)
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研究分担者 |
堀越 悟 群馬大学, 医学部, 助手 (00209298)
川島 康宏 群馬大学, 医学部, 助手 (60204723)
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キーワード | ポジトロンCT / 大脳皮質 / 高次脳機能 / 言語賦活 / 局所脳血流量 / 局所脳酸素代謝量 / 脳神経外科症患 |
研究概要 |
1・前年度に引き続き「想起発言課業」を脳に機能障害を有する症例につきさらに施行した。 2・全ての症例で、PET画像をX線CT画像上に重畳して詳細に各部位を同定した。従来の他施設の報告では種々の改正を加えた原図(TarailachのAtlas)を用いているが、われわれの方法ではそのような操作なしで個々の症例における脳部位の同定が容易に行ない得た。これは神経症状にX線CT・MRI画像上の変化が対応するか否か、たとえばX線CT両画像における低吸収域、MRI画像T_2画像における高濃度域は通常は浮腫とされているが責任病巣であるか否か、を推定するのに有用であった。 3.脳の機能障害や脳組織崩壊を血流量・代謝量の絶対値から推定できることもPETの利点であるが従来の血流・代謝の機能停止限界量と脳組織崩壊限界量は脳虚血症例から得られた結果であり今回含まれた腫瘍・照射・化学療法を行った症例にも通用するものであるか否かについて多少調べてみた。すると、脳(急性)虚血であれば当然機能廃絶であるような血流・代謝量を示す部位でも対応する症状を欠いている、すなわち機能を果たしていることがありえた。また脳全体の血流・代謝量と高次機能の何が対応するのかは以後の興味ある課題であるが広範な分野の研究者の参加が必要である。 4・PETの解像力の許容範囲内の詳細な部位における酸素代謝を各例について検討を加えた。症例数を加えてみたが個人個人の課業遂行様式にも様々な差異があるらしく従来、確立している神経学では説明の出来ない面があった。
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