研究分担者 |
栗原 裕基 東京大学, 医学部・附属病院・第三内科, 医員
山川 健太 東京大学, 医学部・附属病院・脳神経外科, 助手 (40200589)
椿 真一 東京大学, 医学部・附属病院・脳神経外科, 助手 (40207436)
中込 忠好 東京大学, 医学部・附属病院・脳神経外科, 助手 (90198052)
斉藤 勇 東京大学, 医学部・附属病院・脳神経外科, 助教授 (20186927)
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研究概要 |
平成2年度は、エンドセリンの髄腔内注入による脳血流量の変化について検討した。全身麻酔下のネコの髄腔内にエンドセリン(10^<-11>mol,10^<-9>mol,vehicle)を注入し,中大脳動脈領域のrCBFを測定した。同時に脳血管撮影を行った。エンドセリンの注入により,脳底動脈には強い脳血管攣縮の発生が認められたが脳血管撮影上は中大脳動脈領域にも内頚動脈にも軽度の攣縮しか認められなかった。しかし,中大脳動脈領域でのrCBFは測定しえた180分後まで持続的に低下していた。このrCBFの低下は内頚動脈や中大脳動脈の収縮のみでは説明できないものであり,エンドセリンが脳表の微小血管を収縮させrCBFを低下させた可能性がある。また,脳血管に対するエンドセリンの直接作用だけでなく,中枢神経系への作用を介したものである可能性もあるものと考えられた。
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