研究課題/領域番号 |
01480356
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
魚住 徹 広島大学, 医学部, 教授 (20028426)
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研究分担者 |
栗栖 薫 広島大学, 医学部附属病院, 講師 (70201473)
川本 恵一 広島大学, 医学部, 助手 (10192006)
矢野 隆 広島大学, 医学部, 助手 (20239825)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | 光化学療法 / 下垂体腺腫 / フェオフォ-バイドーa / 動物実験 / 細胞培養 / GH_3細胞 / 成長ホルモン / ヌ-ドマウス |
研究概要 |
光感受性物質の腫瘍集積性と光照射による場所選択性の二面の選択性を有する光化学療法(photodynamic therapy,以下PDTと略す)は、手術療法に追加して行いうる新しい補助療法である。本研究の目的は、このPDTを下垂体腺腫の補助療法として開発するための基礎的研究を行うことにあった。以下は本研究により得られた成果である。 (1)In vitroにおけるラット下垂体腫瘍細胞(GH3細胞)へのフェオフォ-バイドーa(以下Phーaと略す)を用いたPDTの研究により、1.その殺細胞効果は、培養液中のPhーa濃度、前処理時間、光照射強度に応じて出現し、これら3要因と正の相関を示す。2.PhーaによるPDTの効果が、ビタミンEによって阻害されることにより、効果発現にはフリ-ラジカルが関与していると思われた。(2)In vitroにおけるヒト下垂体腫瘍初代培養系、ラット正常下垂体前葉細胞、他の悪性脳腫瘍細胞におけるPDTの有効性を確認した。(3)Phーaの組織内定量のために、蛍光高速液体クロマトグラフィ-法を開発した。(4)ヌ-ドマウス背部皮下移植ラット下垂体腫瘍(GH3腫瘍)におけるin vivoの研究では以下の知見が得られた。1.Phーa静脈内投与により、三叉神経、視床下部、脳幹、大脳、小脳の各組織にはPhーaはごく微量しか移行しなかった。静脈内投与後1時間において正常下垂体へは高濃度のPhーaが移行したが、その時間的経過は腫瘍とは異なりPhーa濃度は速やかに低下した。それゆえ、正常下垂体を損傷することなく選択的に腫瘍への殺細胞効果を得るには、光感受性物質の投与から光照射までの至適時間の選択が重要であると考えられた。2.PDT後14日では腫瘍は肉眼的に消失し、ラット成長ホルモン値の著明な減少がみられ、PDTはgiantismの発生を完全に抑制した。3.ビタミンE溶解用の溶剤を用いて、比較的高濃度かつ安全と考えられるPhーa調製法を確立した。
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