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1989 年度 実績報告書

RAの実験モデルにおける慢性化機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480371
研究機関九州大学

研究代表者

佛淵 孝夫  九州大学, 医学部, 助手 (40190219)

研究分担者 有田 親史  九州大学, 医学部, 医員
笹月 健彦  九州大学, 生医研, 教授 (50014121)
古賀 敏夫  九州大学, 歯学部, 教授 (00037540)
キーワード慢性関節リウマチ / コラ-ゲン関節炎 / 免疫応答 / FK506 / 血清移入
研究概要

RAの動物実験モデルとして知られているコラ-ゲン関節炎を用いてその発症と慢性化に関与する因子の研究を行った。コラ-ゲン関節炎の発症にはII型コラ-ゲンに対する液性免疫と細胞性免疫の関与が知られているが、その詳細に関しては明らかにされていない。
1.我々はまず、急性炎症に関与する因子を明らかにする目的で抗II型コラ-ゲン抗体の移入による関節炎をモデルに用いた。
抗II型コラ-ゲン抗体移入(Day 0)による関節炎に対して、免疫抑制剤として注目されているCyclosporin AとFK506を投与し、関節炎がどのように影響されるかについて検討した。CsA(200mg/kg,Day-1)投与は血清移入関節炎に対し抑制作用を示さなかったが、FK(10mg/kg,DAY-1)投与はこれを有意に抑制した。
2.また、免疫前にII型コラ-ゲンを投与することによって関節炎の発症が抑制されることが知られ、抗イディオタイプ抗体やサプレッサ-細胞の関与などが考えられている。この前投与の方法の違いによって関節炎がどの程度抑制されるかについて検討を行った。
II型コラ-ゲン(1mg/kg,Day-14)を静脈内、腹腔内、門脈内に投与すると、関節炎の発症は有意に抑制され免疫学的寛容が得られたが、経口投与では関節炎を有意に抑制することはできなかった。抗原の前投与による免疫学的寛容成立のメカニズムの一つとして我々はサプレッサ-細胞の関与を明らかにしてきており、II型コラ-ゲンは正常な生体成分の一つであることを考え合わせると、II型コラ-ゲンに対する免疫学的寛容の有無が関節炎発症に対するラットの個体差に関して重要な役割を果たしている可能性がある。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 佛淵孝夫: "ラットのコラ-ゲン関節炎ー関節炎抵抗性の血清移入について;第2報ー" 日本整形外科学会雑誌. 63. S913 (1989)

  • [文献書誌] 佛淵孝夫: "慢性関節リウマチ(RA)/コラ-ゲン誘導性関節炎(CIA)" 細胞工学. 8. 993-998 (1989)

  • [文献書誌] 佛淵孝夫: "コラ-ゲン関節炎ーFK506により誘導される関節炎抵抗性の血清移入についてー" 整形外科と災害外科. 37. 1375-1378 (1989)

  • [文献書誌] 宮原寿明: "血清移入によるコラ-ゲン関節炎に対するFK506の影響" 整形外科と災害外科. 37. 1379-1381 (1989)

  • [文献書誌] 宮原寿明: "血清移入によるコラ-ゲン関節炎に対するCyclosporin Aの影響ーFK506との作用機序の比較についてー" 整形外科と災害外科. 38. 371-373 (1989)

  • [文献書誌] Chikafumi Arita: "Effect of FK506(FR900506)on Collagen Arthritis in Rats:A Preliminary Report." Transplantation Proceedings. 21. 1056-1058 (1989)

  • [文献書誌] 有田親史: "コラ-ゲン関節炎におよぼすFK506の影響ー1回大量投与に関する検討ー" 整形外科と災害外科. 37. 1382-1384 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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