研究課題/領域番号 |
01480386
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
清水 哲也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20000979)
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研究分担者 |
木村 広幸 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90214890)
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30163124)
田中 邦雄 旭川医科大学, 実験実習機器センター, 助教授 (20041840)
石川 睦男 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20002131)
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キーワード | MRI / 高磁場 / 卵子 / 体外受精 / 受精率 / 発育率 / 抗癌剤 |
研究概要 |
NMR-CTの最近の急速な臨床応用の進展により、高磁場の生体作用、特にリプロダクションに及ぼす影響を基礎的に検討した。1.物理的エネルギ-に高い感受性を有する排卵前の配偶子から、受精卵、胎仔、新生仔などへの磁気の及ぼす影響を生物学的に検討する実験系を作成した。その基礎条件として、抗癌剤の卵細胞に及ぼす影響を検討した。(1).8週齢の雌マウスに抗癌剤1/2LD_<50>を投与し、その後適時に過排卵処理を行い、排卵数、変性卵数を検討し、体外培養系を用いて受精率も検討した。抗癌剤投与の4日後ではAct-Dのみ無排卵で、その他MTX、VP16は4日、12日、Act-Dの12日の総排卵数はコントロ-ルと同じで抑制は認められなかった。しかし、投与後24日以降では各抗癌剤もコントロ-ルの80%に減少した。変性率は投与後12日以降10〜12%とコントロ-ルの4.8%比し増加した。また受精は12日以降全ての抗癌剤で80%台で、コントロ-ルの90%比し減少し、投与24日以降でも回復は認められなかった。(2).各抗癌剤を臨床投与量を20日間連続投与して同様に検討すると、排卵数はコントロ-ルと比較して変化がなかったが、変性卵は投与4日後より各抗生剤とも増加した。受精率はAct-Dで投与後4日より低下し、12日目に回復の傾向が認められたがコントロ-ルまでは回復しなかった。MTX VP16はコントロ-ルに比し受精率の低下が投与12日まで認められた。2.各種強度の磁場を設定する基礎実験が終了した。これらの成績より次年度から、in vivo、in vitroの卵細胞、受精卵への高磁場の影響の検討が可能となった。
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