研究課題/領域番号 |
01480389
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 慶紀 東京大学, 医学部(病)(産婦人科), 助教授 (20010324)
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研究分担者 |
海野 信也 東京大学, 医学部(病)(産婦人科), 助手 (90193979)
上妻 志郎 東京大学, 医学部(病)(産婦人科), 助手 (30143457)
岡井 崇 東京大学, 医学部(病)(産婦人科), 講師 (40126016)
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キーワード | 胎児行動 / 子宮外胎仔保育法 / 胎児中枢神経系 |
研究概要 |
子宮外胎仔保育法を用いて、胎齢130日以降のヤギ胎仔におけるbehavioral stateの観察を行った。 脳波は低振幅期と高振幅期とに区別され、低振幅期の振幅は平均55μV、高振幅期は110μVであった。周波数に関しては、α-β波領域の活動性の周期的増加が認められ、増加時期は低振幅期と一致し、一方高振幅期には高周波数領域の活動性は著しく減少した。低振幅-高周波数期の持続時間は平均20分35秒、高振幅-低周波数期の持続は平均16分21秒であった。 運動に関しては、眼球運動・呼吸様運動・嚥下運動・四肢躯幹の運動に注目した。眼球運動・呼吸様運動は、脳波の低振幅-高周波数期に一致して出現した。呼吸様運動は高振幅-低周波数期にも認められる場合があったが、低振幅-高周波数期のものに比し、より深く規則的な運動であった。躯幹運動は高振幅-低周波数期に認められる場合が多く、低振幅-高周波数期には顔面や四肢の局所的筋収縮や嚥下運動が認められた。脳波の移行期には躯幹運動が認められることが多かった。 心拍数は低振幅-高周波数期では平均185.8bpmで細変動が認められ、高振幅-低周波数期では170.3bpmで細変動は低下した。頸動脈血圧は低振幅-高周波数期は70/36.9・高振幅-低周波数期は63.8/34.1、頸動脈血流は低振幅-高周波数期は36.5(ml/min/kg)、高振幅-低周波数期は34.0、酸素消費量は低振幅-高周波数期では6.13(ml/min/kg)、高振幅-低周波数期では5.57と、いずれに関しても低振幅-高周波数期が高振幅-低周波数期より高値を示した。
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